28.7.12

オリンピック、観戦してきました。

なでしこ2戦目が行われたコベントリーのスタジアム。

昨日の開幕式、皆さま、ご覧になりましたでしょうか。

私はというと、女王陛下と007のヘリコプターからのダイビングと、ミスター・ビーンとサイモン・ラトルとの競演のあたりは、大喜びで観ていたのですが、お風呂に入っている間に各国の入場や聖火点灯や花火、ポール・マッカートニーの「ヘイ・ジュード」大合唱など、肝心の部分がすべて終わってしまい、 「だめ人間」の烙印を押されたような気分になりました。

これからYoutubeにかじりついて、失われたシーンを挽回したいと思います。

さて、開幕翌日にあたる今日、女子サッカーの日本対スウェーデン戦を観戦してきました。場所はコベントリーです。

事前に「Critical Information(重大なお知らせ)」と題した大げさなメールが主催者側から、チケット購入者全員に届き、その注意事項の多さにびっくり。

会場には2時間前に到着することをおすすめ、カバンはなるべく持ってこないように(セキュリティチェックのために、試合の開始時間までに入場できないことがあります、という警告つき)、100ccを超える水もの(必要な薬類はのぞく)は持ち込み禁止、Wifiポイントとなりうるルーターなどは持ち込み禁止、長い棒状のものは持ち込み禁止、食べ物は持ってきてもいいけれど、多すぎる量はダメ、などなど、あまりにながーい持ち込み禁止リスト。

仕方がないので、ポケットのたくさんついたズボンとジャケットを着て、カバンを持たずに家を出ました。ロンドンからコベントリーに向かう電車のなかは、まるで日本。私たちの乗った車両は100パーセント日本人サポーター(帰りの電車には、日本語のアナウンスすら入りました。英国の電車で日本語アナウンスを聞いたのは初めてのことです) 。

言われたとおりに、会場に2時間前に到着したら、カバンを持っている人だけ分けられて、カバンの中身をすべて取り出して大きなビニール袋に入れられて、封をされていました。

カバンのチェックのためのコーナーがこちら。

この封は、スタジアムの内側に入るまで開けることができません。カバンを持たない人もポケットの中身をすべて小さな透明ビニールに入れて、入場します。スタジアムの入り口では、念入りなボディチェックも。空港よりもセキュリティが厳重です。そんなわけで、これからオリンピックを見に行かれる方には、念のため、なるべく早く会場に到着することをおすすめします。

試合そのものは、後半日本のすばらしいプレーがたくさん見られましたが、結果は0ー0。

それでも、多くのゲームメーカー(オリンピックのためのボランティアの方々)や、警察、スタジアム・スタッフなど、関係者の方々が、皆さんフレンドリーで、警察官がリクエストに応じて子どもと一緒に写真を撮っていたり、お祭りムードいっぱいの会場は、ただ来ている人とスタッフの人々を見ているだけで楽しいものがありました。

個人的には、いままでメロディがなくて退屈なだけだと思っていた日本の国歌を、こうしてこの国で聞いて、思いのほか涙してしまったり、小さな日本人女子選手たちの美しさ…それは造形の美しさとかそういうことじゃなくて、立ち姿だったり、長身のスウェーデン選手たちに負けていない堂々たるプレーだったり、とりわけ試合終了後に観客の前にすっと一列にならんでお辞儀をする様式美にものすごく打たれてしまったりして、自分のなかに確実に存在する日本を再発見した日でした。

そんな楽しいムードをちょっとでもお伝えできたらいいなぁ、ということで、いくつか写真をアップします。

スウェーデンのサポーターの皆さん。

会場にはフェイス・ペイントの無料サービスもありました。
日本の国旗は簡単そうなのですが…

スウェーデンの国旗はちょっとだけ高度。

ステンシル型が用意されていて、黄色い線はペンで描いていたよう。

両者とも点は入りませんでしたが、盛り上がるサポーターたち。

観客席にはためく日の丸。

日本のサポーターは日本人ばかりとは限りません。
腕に「日本大好き」という文字が。ありがとう♡

写真を撮らせてください、とお願いしたら、こんなんでよかったら、
と快くポーズを決めてくださいました。すばらしいです!!!

小さな女子選手たちが深々と頭を下げる姿に感動してしまいました。

なでしこジャパンは、決勝トーナメント進出が決まったもよう。このまま邁進してくれるよう、心の底から応援します。

27.7.12

ロンドン五輪、いよいよ開幕。

タワーブリッジも五輪のお化粧済みです。

さて、この瞬間、開幕式まであと数分というところ。
先ほど、我が家の上空も、レッドアロウズと呼ばれる航空部隊が、英国の国旗カラーである青と白と赤の煙を吐きながら、南から北へと通り過ぎていきました。

今日、ちょっと川沿いを散歩してみましたが、ロンドンの街なかも、お祭りムードが充満していました。

さて、ロンドンの住民が、オリンピックで心配していたことのナンバーワンといえば、交通機関の混乱です。多くのオリンピックの観客や関係者を、果たしてこの街の軟弱な交通機関がさばききれるのか、というのが、一番の懸念でした。

そんな声を反映してか、今日、リバプールストリートの駅を通りかかったら、ピンクのベストを着たこんな方々が、お助け部隊として、駅の外に立っていました。

お助け部隊の目印はピンクのベスト!

目的地までどうやって行ったらいいのか、といった交通機関に関する問い合わせにこたえ、地図などを配っている方々です。

この季節、交通機関に迷ったら、ピンクベストのお助け部隊に声をかけたら、助けてもらえることうけあいです。

さらに、地下鉄の改札の前では、こんなリーフレットとパスケースも配られていました。

交通情報をお伝えする特設サイトの紹介です。

こちらは、オリンピック開催期間中の交通状況を伝える特設サイトを紹介するものでした。スマートフォンのお気に入りに入れておくと便利かもしれません。

いまロンドンでは、「かわいくない」と非難ごうごうのオリンピックのマスコット、ウェンロックと、パラリンピックのマスコット、マンデビルの人形がいたるところに飾られています。

かわいくない、と思いつつ、出合うたびに写真を撮っていたら、なぜか愛着が……。

いよいよ開幕式のカウントダウンが始まりました。ウェンロックの写真をここに残しつつ、私もテレビの開幕式に目を移すことにします。

みな様がそれぞれの場所から、オリンピックを楽しまれますように。







15.7.12

Today at Car Boot Sale.

今日は、先月末にできなかった東北大震災チャリティ向けのカーブーツ・セールに行ってきました。会場はピムリコのCapital Car Boot Saleです。

今回はテーブル付き屋外のストールを予約。



おかげさまで、最近ではめずらしいお天気に恵まれラッキーでした。


今月末はオリンピックも始まるということで、みんなの都合が合わず、月末のセールはできないので、月のまんなかではありますが、小規模にセールをしようということに。

売り上げは、寄付金も含めて100ポンドにちょっと届かない92.47ポンド(寄付金38.94ポンドを含む)。お金をつくることの難しさもちょっと感じたセールでしたが、今日の売り上げで、これまでに、総額2433.22ポンドをGlobalGiving Japan Earthquake and Tsunami Relief Fundに寄付することができました。

ひとえに協力してくださる皆さまのおかげです。どうもありがとうございました。

来月はちょっとイレギュラーではありますが、 8月11日(土)にBalhamで行われる、Arts and Craftsセールに出店します。ハンドメイドされたもので、寄付してもいいよ、という作品をお持ちの方は、ぜひぜひ、oxox4jp(あっと)kress-europe.comまで、(あっと)を@に替えてメールにてご連絡くださいませ。

さて、今日のカーブーツセールですが、私、生まれて初めて、カーブーツセールでミイラ取りがミイラになってしまいました。

これです。

この絵柄に一目ボレしてしまったのです。

ふと通りかかったストールにあったお皿なのですが、この素朴な絵柄に目が釘づけ。こういうヴィンテージもの、見るのは大好きなのですが、自分のものにしたいと思ったことはいままで一度もなかったのに、このお皿だけは、すごく欲しくなってしまったのです。

拡大するとこんな感じです。

ハートどまんなか♡

値段を聞いたら、大小5枚ずつ10枚のセットで18ポンド。1950年代のものだそうです。

帰り支度の時間に行ってみて、まだ売れてなかったら買おう、と思って、その場を離れましたが、1時間毎に、売れていないかどうかチェックしにウロウロ。

で、結局買っちゃいました。

裏返してみると、「ESTBD. 1686, Old Foley, James Kent Ltd. Staffordshire England」とあります。

穴の空いている位置が10枚それぞれ微妙に違って、手作りっぽいのです。

おかげで、帰りの荷物もずっしりと重くなってしまいましたが、ちょっと幸せな重さでした。 ちょっと大事に使いたい食器がカップボードに加わって、18ポンドで生活のゆとりを得たような、そんな錯覚(笑)を与えてくれるお買い物でした。



APSって覚えてますか?

久しぶりにルーペも引っ張り出しました。

APSカメラって、おぼえてますでしょうか。
Advanced Photo Systemとかいって、鳴り物入りで登場したかと思ったら、10年くらいで姿を消してしまった、カメラの種類です。

フィルムがカートリッジに入っていて、カメラにフィルムを入れる際に、ベロを巻き付けて、穴をツメにかませたり、そういう面倒なことをしなくてもいい、そして現像済みのネガも、そのままカートリッジに収まって戻ってくるのですっきりしていて、ただしネガを見て確認できないぶん、添付されてくるコンタクトシート(サムネイルのシート)をなくすと、どのフィルムがなんなのか、皆目検討がつかなくなって、わけがわからなくなってしまうという、いいのか悪いのかわからない、あのカメラです。

なんで、そんなことを思い出したかというと、有効期限2001年5月、と書いてある年代物の未使用APSフィルムをもらったのです。それで、そういえば、そんなカメラあったなぁと、10年前に夫が中古で買ったAPSのコンパクトカメラを引っ張り出してみました。

いったいどんな風に写るんだろう、と思いつつ、あっちやこっちをパチパチ。

デジタルカメラと違って、すぐに確認できないっていうのは、ある意味潔いです。しかもコンパクトカメラなので、どんな風に風景を切り取っているかはわかっても、それがどんな風に写っているのか、ファインダーをのぞいてもわからないので、あまり真剣に考えずに、気持ちも入れず、ある意味「なかば投げやりに」あっちこっちを撮ってみました。

撮るときは「なかば投げやり」でしたが、上がってきたプリントは、なんだか愛おしい感じの色合いで、こういうのも悪くないかなと思ったり。

こんな感じです。

ロンドン塔。

うちの近所。「ロンドン(1970年)」って入ってても信じてしまいそうです。

それにしても、上の写真、ほぼ同じ位置に外灯のポストがあるのが、なんだか私のクセを表していて笑えます。 あと、APSのアスペクトって、ほんとうに横長で、へんな感じですよね。そういえば、このAPSで「パノラマ」とか言っちゃって、ただ、天地を切り落としただけの横長写真が流行ったんですよね。

夫とふたりで、できあがってきたプリントを見ては後に回し、見ては後ろに回しして、「こんなふうにプリントを見るのはいつぶりだろう」って話しました。それは思い出せないくらい昔のことに感じるけれど、実はほんの10年くらい前のことなんですよね。

画面で見るのもいいですが、こういうかたちで写真を何人かで同時に回して見られるのも、やっぱり楽しいなぁと、たまにはいいかなぁと思った次第です。

12.7.12

ロンドン初のケーブルカー体験。

ロンドン初のケーブルカー、Emirates Air Line。

航空会社のエミレーツとロンドン交通局のコラボによって、先日開通した、ロンドン初のケーブルカー「エミレーツ エア・ライン」に乗ってきました。このケーブルカーは、テムズ河の南岸と北岸を結んでいて、空中でテムズ河を横断できるのです。

まずは、北岸側の駅に行こうと、DLR(Dockland Light Railway)のロイヤル・ビクトリア駅へ。

DLRの「Royal Victoria」駅がこちら。


駅に着くとすぐに、ケーブルカーの駅はこちら、という表示が目に入ります。

暗くて見づらいかもしれませんが、Way out(出口)の表示の下にEmirates Air Lineの表示があります。

駅を出て、かもめ通り(Seagull Lane)というかわいい名前の道を行くと、ケーブルカーの駅「エミレーツ・ロイヤル・ドックス(Emirates Royal Docks)」があります。

開通したばかりで、どれだけ混んでいるだろうと心配していたら、す、すいてる…。

思いのほかすいていて、ちょっと拍子抜けしつつも、並ばなくてすんでよかった、と、ほっ。

駅の中には、「このすぐ近くでチャップリンが生まれたんですよー」という豆知識も。

プリペイドのオイスターカードが使えるので、チケットを買わずにそのまま、乗り場へゴー!

あの…勝手に乗っていいのでしょうか。

乗り場には、特に係の人が貼り付いているわけでもなく、勝手に乗ってね、的な雰囲気が漂っています。背後にいた制服姿の係の方と思われる男性に「あのぅ、乗っていいのでしょうか」と聞くと、「あぁ、乗って乗って」ということだったので、勝手に乗らせていただきます。このゆるさがロンドンっぽいです。

いよいよ出発です。

ケーブルカーは、3人ずつ向かい合って6人で乗ってもゆったりサイズ。すいているので、お友だちと私とふたりで貸し切り状態です(前のケーブルカーも男性ふたり組)。ホームを離れる直前に、うぃーんとドアが閉まって、ここから一瞬急な下り坂です。

ここで一瞬急に加速! 隣に座ったお友だちは「おかあさーん!」と怖がってました。

ここからの景色が本当にすばらしくて、貸し切りをいいことに、右に行ったり、左に行ったり、ふたりでうろうろして写真を撮りまくりました。

左側はこんな感じ。

右側には、ミレニアム・ドーム(現在はコンサートホールで、正式名称を「O2アリーナ」といいますが、ロンドン在住者の間では、いまだにドーム、またはミレニアム・ドームと呼ばれています)が見えます。

誰がなんと言おうと、ドームはドームです。

 ジェームズ・ボンドが映画のなかで、転がり落ちた、あのドームです。

こんな至近距離に接近します。

きゃーきゃー、わーわー、大はしゃぎしているうちに、あっと言う間に向こう岸、「エミレーツ・グリニッチ・ペニンシュラ(Emirates Greenwich Peninsula)」に到着です。


対岸にあるエミレーツ・グリニッチ・ペニンシュラ駅に到着です。

降りたホームから階段を下りる途中の景色がまたすてき。

お友だち(グラフィックデザイナー)に、違う! その構図じゃなくて、この構図!
と叱咤激励されながら、撮ったショット。おかげですてきな写真になりました。

わずか5分ほどの短い旅ですが、片道£4.30(オイスターカードの場合、またはトラベルカードをお持ちの場合は£3.20)の価値は十分にあると思います。

こちらがケーブルカーの北側の駅「エミレーツ・グリニッチ・ペニンシュラ」です。

ちょうど夕暮れ時だったので、光がとってもキレイでした。

カナリー・ウォーフをはじめとするドックランドのビル群やドームのシルエットが美しかったです。

ちなみに、このあたりは、テムズ河に近いことに加えて、シティ・エアポートもそれほど遠くないので、いろんなものが飛んでいます。

カモメとか。

飛行機とか…(よく見えなくて、ごめんなさい。クリックすると拡大できます)。

ロンドンにご旅行にいらっしゃる際には、空からテムズを眺めるこのケーブルカーもぜひぜひ体験してみてください。

エミレーツ エア・ラインの公式サイト:http://www.emiratesairline.co.uk




10.7.12

電話ボックスアートと卓球。

今日はクライアントさんでのお仕事の帰りに、ピカデリー・サーカス近辺で写真を撮ったので、アップしたいと思います。

3週間ほど前から話題になってはいたのですが、これ、初めて実物を見ました。

子どもも大喜び。

BT(ブリティッシュ・テレコム)主催の「BT Art Box」です。各アーティストが思い思いに飾り付けた、業界では「K6」と呼ばれる通称「赤い電話ボックス」(そのまんまですが…)をロンドン中心部の各地に展示しています。ウェブサイトを見る限り、全部で80くらいあるようです。

イースター前に行われた、街中飾られていた巨大イースターエッグ・アートのときと同様、展示後にオークションが行われ、その収益金はチャリティに寄付される、というものです。

仕掛けは不明ですが(笑)、ネジがついています。

このふたつは、ピカデリー・サーカスの駅から、ロウアー・リージェント・ストリート側の駅出口からあがると、すぐのところにあります。

ピカデリー・サーカスからレスター・スクエアのほうに歩いて行くと、これまたなにかが行われています。なにかと言うと…。

「あ!」っていう声が聞こえてきそうな一瞬です。

卓球です。

自由に遊んでいい卓球台が2台設置されていました。ロンドン、バーミンガム、ブリストルなど、英国内8都市、合計250台の卓球台を公共の場に設置し、人々に無料で卓球を楽しんでもらおう、という企画「Ping!」のようです。2010年から始まって、今年で3年目。設置場所は年々増えているようなので、きっと人気があるのでしょうね。この日は、ゴールデン・スクエアでも卓球台を見かけました。

と、オリンピック以外にも地味に、でもユニークな企画で、町が楽しくなっているロンドンです。

BT ArtBox(7月18日まで展示): http://www.btartboxes.com
Ping!: http://pingengland.co.uk

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まったくオマケですが、 ちょっとだけ足を伸ばして、まるでハリー・ポッターのダイアゴン横町のようなセシル・コートにも行ってきました。この小径には、古書やコイン、プリントなど、アンティークのお店が多いのです。

絵になるウィンドウがいっぱいです。

デイヴィッド・ドルモンドさんのお店。アンティーク・ガイド制作の際にもお世話になりました。

まんがやプリントを扱うお店もあります。

こちらも、レスター・スクエアにもコベント・ガーデンにも近い、旅行者にも行きやすいロケーションです。なかなか絵になるすてきな通りですので、ご旅行の際には立ち寄られるのも楽しいと思います。

Cecil Court, London WC2N