24.8.12

ロンドン酒チャレンジ、品評会

今週の月曜日(8月20日)に、ハロッズで開催された、第1回「ロンドン酒チャレンジ」の品評会の会場にお邪魔してきました。

「ロンドン酒チャレンジ」は、「酒ソムリエ・アソシエーション」が主催する、新しい日本酒の品評会で、世界で活躍する酒ソムリエの方々の審査により、一定基準に達していると評価されたお酒に、そのクオリティを証明する金銀銅のメダルステッカーが与えられるというものです。お酒のモンドセレクションといったら、わかりやすいでしょうか。

こちらのウェブサイトの原稿制作などのお手伝いをさせていただいた関係で、品評会の会場に呼んでいただきました。覚えている方もいらっしゃるかもしれませんが、お酒の飲めない私が、ウェブサイトの制作をお手伝いするにあたり、あまりにも日本酒に関する知識が欠如していたので、去年、こちらの酒ソムリエ養成講座に参加させていただいたのです(このときの模様はこちらから)。

王室御用達デパート、ハロッズのワイン売り場の奥にあるテイスティング・ルームを会場に、午前中に純米と純米吟醸、午後に本醸造、大吟醸とその他すべてというカテゴリで、テイスティングは進行しました。

風呂敷で包まれたボトルがずらり。

エントリーされたお酒は合計で50以上。午前も午後もそれぞれ、テイスティング、ボトルを見ての判定、総合判定、という3つのセッションが行われました。

まず、テイスティング・セッションでは、風呂敷で「覆面」されたお酒がテーブルの上に並べられ、それを審査員が試飲していきます。

審査にあたるのは、全員有資格の酒ソムリエで、世界各地の一流レストランやホテルで活躍されている方々です。

ひとつひとつゆっくりと、香りや味を確認していきます。

審査員の方々は手渡された判定シートに、各項目を細かく書き込んで審査していきます。

かなり細かく書き込む欄があります。

すべてのお酒を注いでは試飲…。

ラベルがわからない状態で審査します。

会場はしんとしていて、おしゃべりをするときも、ひそひそ声。お酒を楽しむ場ではなく、厳正なる審査会場でした。

お酒の色もしっかりチェック。


品評会でシートに判定を書き込むことの、責任の重大さが伝わってきます。

ドイツはボンの高級ホテル「Kameha Grand」でレストラン・マネージャー兼
酒ソムリエを務めるアレキサンダー・プレドさん。後姿が真剣です。

この後、すべてのボトルの風呂敷がはずされ、実際にラベルを見ての判定セッションがありました。

右側の女性は、ロンドンのHome Houseという高級会員制クラブで
酒ソムリエを務めるクレア・ルービンさん。
この後、総合判定として、さらに試飲、そして皆さんラベルをじっくりと睨みつつ、記録用に写真を撮られたりしていました。

品評会の終わりには、主催の酒ソムリエ・アソシエーションのザビエル・シャブルウさんと太田久美子さんからのご挨拶が。日本酒を世界でもっと認めて欲しい、そしてひいては日本の若い世代の方々にももっと日本酒を飲んで欲しい、というおふたりの情熱が、この品評会につながりました。

久美子さん(左)とザビエルさん(右)

そして最後は全員で記念撮影を。


世界各地で活躍する第一線の酒ソムリエたちが集結した日でした。

審査の結果は、近日にロンドン酒チャレンジのウェブサイトにて発表、受賞したお酒をエントリーした蔵元さん宛てに、9月の初旬までに判定結果が送られるそうです。

こちらの、日本国外で行われる日本酒の品評会、今後毎年開催されるそうですので、日本の酒屋さんの店頭で、メダルステッカーのついたお酒を見かける機会が増えていくかもしれません。

ロンドン酒チャレンジに関する詳細
http://www.londonsakechallenge.com

21.8.12

タワーブリッジのイルミネーション

最近いただいたもののひとつを、ぜひ試してみようと、夜のタワーブリッジにやってきました。

これです。なんでしょう?

カニのようにも見えますが…。

わざと分かりづらい向きに置いてみましたが、次ならわかっちゃうかもしれません。

よく見ると、わかる方にはわかるロゴが見えます。

これ、イタリアの三脚メーカー、マンフロットのポケット三脚なのです。こんなふうにして使います。

これは、iPhoneで撮影。

3つの脚が、ちゃんと別々に動かせるので、角度をつけるのにも便利。これで、手ぶれの心配なし、ということで、いざ撮影〜。

クリックすると大きな画像がご覧いただけます。

せっかくポケット三脚をつけたので、対岸のロンドン塔も撮ってみました。

河の上に伸びる光の帯は、通り過ぎていく船のものです。

と、そこでなにやらちらちらするカラフルな色に、はっと振り向くと、タワーブリッジに変化が。

赤とか紫とか黄色とか、タワーブリッジ七変化の始まりです。

このタワーブリッジのイルミネーションは、9月9日まで毎日夜9時30分から午前5時まで見られるとのこと。

iPhoneでムービーを撮ってみたので、このブログ初のムービーをアップしようとしたのですが、うまくいきませんでした(涙)。でも、youtubeで検索してみたら、もっとずっといいビデオを見つけたので、こちらをアップします(滝涙)。



今の時期、お近くを夜通りかかることがあったら、ぜひぜひ見上げてみてください。


ちなみに、マンフロットのポケット三脚、ご興味のある方は、以下のサイトから詳細がご覧いただけます。
<マンフロットの日本語サイト>
http://www.manfrottoimaginemore.com/?lang=ja
<Facebookのページ>
https://www.facebook.com/ManfrottoImagineMoreJP

19.8.12

ブリストル・バルーン・フェスタ(その2 )
(Bristol International Balloon Fiesta)

さて、前回に引き続き、ブリストル・バルーン・フェスタのお話です。

1日目の夜に「ナイト・グロー」という見事なイベントを見物して、ホテルに帰ったのがすでに夜の11時過ぎ。翌朝5時過ぎにはホテルロビーで集合して、会場に向かう、という段取りになっていました。

気球を飛ばすことができるのは、通常一日に2回のみ。一日のうちで一番風が安定する、日の出の頃と、夕方の時間帯だけなのだそうです。そんなわけで、起きなきゃ、という緊張感から、ピシーッと目覚ましが鳴る前に起床。朝の光がまぶしい会場へと向かったのです。

会場では、すでに気球をふくらませる準備が進んでいました。

なんといっても、朝の時間帯に何十もの気球を飛ばすのですから、会場はある意味ラッシュ状態です。まずは気球を地面に広げて、ふくらませて立ち上がらせるわけですが、地面に気球を広げるには相当のスペースを要します。朝のフライトをする気球を一斉に広げられるスペースはないので、一つが立ち上がると、お隣のスペースの人が気球を地面に広げ…という要領です。

メディアセンターで割り当てられた気球をきょろきょろと探しながら、地面に広げられた気球や立ち上がった気球の間を縫って歩きます。歩いているうちに、こんな日本を応援するメッセージの入ったバスケットも見つけました。

日本を応援するバスケットも。

この気球の持ち主である飛行士の方、日本に何度も気球の飛行のために赴いたことがあるとのこと。日本人としては、心打たれるメッセージに感謝しました。

見上げると、朝焼けの空にカモメの群れ。

早朝の空気は、どこまでも清潔で、ほのかに湿度があって、まだなにも書かれていない、まっさらなノートのような、新しい一日を感じさせてくれます。わくわくしながら、ずんずん歩いていくと、とうとう見つけました! 私が乗せていただく気球はちょうど、いまふくらます、というところだったようです。

ボランティアの方が何人かはしっこを持ち上げたところに、熱風を入れていきます。

飛行士の方みずから、ぶおーっと熱風を。

次第にふくらんでいく気球。


この様子を見ているのが楽しくて、気づくと前に出て写真を撮っていたようで、下がって下がって、と3回くらい注意されてしまいました。すみません。


完全に立ち上げる前に、飛行士の方がなかに入って最終確認。

バスケットがむくりと立ち上ろうとしている瞬間。

バスケットの横にある穴に足先を入れて、胸ほどの高さのあるバスケットを乗り越えて中に入ります。私がのせていただいた気球は、なかが4つに仕切られていて、それぞれのブロックに4人ずつ、合計16人乗りという大きなものでしたが、同じプレス・ツアーで来たジャーナリストのなかには、4人乗りの小さな気球に乗った、という人もたくさんいました。

ひとつふたつと、周囲の気球も上がっていきます。

バスケットに乗り込むと、飛行士の方から着陸の時の注意点について説明がありました。着陸態勢に入る前にメガネも含め、身に着けている落ちる可能性のあるものはすべてカバンにしまい、かかと側の足下に置くこと。着陸態勢に入ったら、進行方向と逆向きに立って、バスケット側面内側についているロープのハンドルを両手でつかみ、膝を軽く曲げて、体重を進行方向に掛けること。これを1、2回、みんなで練習して、いよいよ出発です。

とても静かに少しずつ高度を上げていきます。会場が、次第に小さく遠くなっていきます。

まるで気球が、自分の故郷から飛び立っていくかのような。

かなり高い位置まできました。

どんどん地上が遠くなっていきます。

さらに高度を上げ、ちょうど出発点の会場が逆光側になると、輝く雲を背景に、あとから上がってくる気球のシルエットが浮かび上がり、涙が出るほど美しかったです。

光があまりに神秘的でした。
ファインダー越しにのぞいた雲の陰影とか、太陽を背負ってゆっくりと上がっていく気球のシルエットが、なんだかとても神々しくて、目が離せませんでした。時間の感覚をすっかり失ってしまって、ほんの10分とか15分のことだと思ったのですが、どうやら30分ほど上空で時間を過ごしたようです。

ひとつひとつ地面に到着していきます。

同じように30分ほどの飛行を終えた気球が、ひとつひとつ着陸していきます。私たちも、着陸態勢に入るように指示をされ、みんなで一斉にロープにつかまって、体重を進行方向側にかけました。我々のチームプレーのおかげか、飛行士の方の腕がよいせいか(たぶん、こちら)、スムーズに着陸し、無事に生まれて初めての気球飛行を終えました。

前日に、ドン・キャメロンさんとジョー・ベイリーさんというふたりの飛行士の方から、気球で空を飛ぶということが、どれだけすばらしいか、お話をうかがいましたが、彼らのお話がかすんで色あせてしまうくらい、実際の気球飛行は、本当に本当に特別な体験でした。降りるなり、また乗りたい、と心から思ったくらいです。

ブリストルのほかにも、イギリスにはリーズ城など、気球に乗れる場所がいくつもあります。機会があったら、ぜひぜひご自身で体験していただければと思います。

さて、最後になりましたが、このときに撮った写真を何点かFlickrに載せたところ、そのうちの以下の一点が、思いがけずたくさんの方に見ていただけることになり、本当に感激しました。

この写真をたくさんの方が見てくださって、本当にありがたかったです。

この写真を通じて、ほんの少しでも、気球で飛ぶことのすばらしさを見てくださる方とシェアできたなら、心から嬉しく思います。

18.8.12

ブリストル・バルーン・フェスタ(その1)
(Bristol International Balloon Fiesta)

オリンピックが終わり、通常営業に戻った(はずの)ロンドン。開催前から開催期間中にかけての「ロンドンでオリンピック!」という現実感のなさと同じくらい、「オリンピックが終わってしまった!」という現実感がなく、まだふわふわと、去っていくオリンピック・モードのしっぽをつかまえようとしているような、そんな不思議な空気が漂っています。

そこにあるのが当然になっていた、セント・パンクラス駅の五輪が、一夜にして消えてしまったことに衝撃を受けたり…。「ポスト・オリンピック・シンドローム」とでもいいましょうか。

…とはいいながら、今回はちょっと時間を遡って、まだオリンピック開催期間中の8月9日〜12日の週末に行われた「Bristol International Balloon Fiesta」について書きたいと思います。

毎年ブリストルで行われるこのイベントは、4日間で100以上の気球が上がり、50万人の観客を集める、欧州一の気球のお祭りです。今回、幸運にもこのイベントを訪れるロンドンからのプレスツアーに乗せていただけることになり、生まれて初めての気球体験をさせてもらえることになりました。

まず、初日にあたる8月9日(木)にブリストル空港から、ヘリコプターで会場へ。

このヘリコプターに乗り込みます。

実は取材でヘリコプターに乗せていただくのは、今回が2度目なのですが、機上から自分で写真を撮るのはこれが初めて。機内に吹き荒れるものすごい突風に、髪はぼさぼさ、カーディガンの前ははだけ、5分でお腹を冷やしてしまいそうな、そしてなにより、ちゃんとカメラを構えることができません。

ガラスのこちら側から撮っているときはまだいいのです。

かなりの枚数を撮ったつもりなのですが、見事にぜんぶブレブレ。以前に一緒にヘリコプターに乗って写真を撮ってくださったカメラマンさんはやはりプロだなぁと、5年以上の時を経て、改めて尊敬の念を強くしました。

窓からレンズを出すともうブレブレ。これもブレてますが、なんとか見られる唯一の一枚がこれ…涙。

なんとか、おなかをこわすことなく到着し、さっそく会場内を探索開始!

会場には、食べ物やお土産物を売るストールや移動遊園地などもありました。

夏休み中の無料イベントだけあって、初日にもかかわらず、会場内は家族連れを中心に人で溢れています。気球の停泊場となる敷地の中心部分は関係者とプレスのみで、一般の観客は、この停泊場をぐるりと取り囲む芝生部分でピクニックをしたり、ストールをひやかしたり。

私はというと、次々と立ち上がっていく気球の間を縫って、このイベントのために全力を傾ける方々のひたむきな表情に打たれながら、写真を撮って歩きました。

Mr Peanutの気球。こういう変わったかたちをした気球は飛行が難しいのだそうです。

必死に写真を撮っていたのは私だけではありません。こんな立派なカメラを持った少年も、気球に向かってファインダーをのぞいていました。

おじいちゃんと一緒に来ていたカメラ少年。立派なカメラを使いこなしていました。

さて、会場のはしのほうで、すでに上がらんばかりになっている、ちょっとボロッとした気球が。その気球を操っているかなりご年配の男性に、ローカル局と思われるテレビのレポーターさんがインタビューしています。そこで私もダッシュで突撃!

ヨーロッパ近代気球の父、ドン・キャメロンさんです。

このあと、ラッキーなことにメディアセンターでお話をうかがうことができたのですが、この方が、現在の熱気球の技術をアメリカから欧州にもってきた、ヨーロッパ近代気球の父、ドン・キャメロンさんです。そして、このブリストルでの気球祭りをはじめた張本人でもあります。

もともとは、飛行機のエンジニアをされていたキャメロンさん、1967年に、初めて欧州で近代気球で飛行し、その後気球を製造する会社を興しました。現在でも世界中にキャメロンさんの会社で製造した熱気球が輸出されています。70歳を超えたいまでも、月に一度は自分で飛行している、根っからの気球好き。先ほどフィールドで乗っていたちょっとボロッとした気球は、実は、キャメロンさんが1967年に最初に飛行した、記念すべきヨーロッパ第一号の気球だったのです。

「気球っていうのは、飛行機と時間の感覚が違うんですよ。下にいる人と会話しながら上がっていけるなんて、飛行機じゃ考えられないでしょう」

飛行機業界に身をおいていた人ならではの比較論は、とても興味深かったです。

さて、もうおひと方、気球飛行士の方からお話をうかがうことができました。女性飛行士のジョー・ベイリーさんです。一度乗客として気球に乗ったときからその魅力にとりつかれ、飛行免許を取り、同じく飛行士であるご主人と一緒に気球飛行を企画、オーガナイズする会社を運営されているそうです。

女性飛行士のジョー・ベイリーさん。

「気球はどんな年齢の方でも楽しめるんですよ。通常気球のバスケットのなかでは立ちっぱなしですが、最近では、車椅子の方にも体験していただけるように、なかで座っていられる設備の整った気球もあるんです」とベイリーさん。気球での空の旅を、本当に大勢の方に体験していただきたい、と強調します。

このおふたりのお話をうかがって、ますます翌朝の飛行に期待がふくらみました。

しかしその前に、この日の夜にも大きなイベントがあったのでした。「ベスト・オブ・ブリティッシュ ナイト・グロー」と名付けられたイベントで、敷地内で30ほどの気球を立ち上がらせ、音楽に合わせてあかりをともす、というもの。

……ここで、かなり個人的な話になりますが、とはいいながら、これを読んでくださっている日本人の方なら、きっと私の気持ちを分かってくださると思うのですが、ちょうどこのイベントを待っている間、オリンピックでは女子サッカー、なでしこ対アメリカの決勝戦が行われているところでした。メディアセンターにテレビはあったのですが、こちら、チームGB(イギリス・チーム)を中心とするものばかり映していて、サッカーの「サ」の字もありません。

サッカーのことを考えると気もそぞろで、フラフラとメディア・センターを抜け出し、どこかでストリーミングでもなんでも、サッカーが見られないかと、一般客でごったがえす出店や移動遊園地のあたりをうろうろ。iPhoneは3Gが入らず、またポケットwifiも圏外になっていて、Twitterのカタツムリよりもスローな読み込みにイライラしながら「2-0で負けてる」という情報を得ました。

悲しみのメリーゴーランド…。いや、乗りませんけど。見てるだけですけど。涙目で。

もうすぐ「ナイト・グロー」が始まる、というので、涙目になりながら、フラフラとメディアセンターに戻る直前に日本が1点返した、という情報。「神さま、私にサッカーを見せてください」という祈りも虚しく、相変わらず3Gは入らず。

ちょうどメディアセンターにたどり着く頃に、スタジアムでは終了のホイッスルが鳴ったらしく、なでしこの銀メダルが決まったようで、その場でぶっ倒れんばかりだったのですが……このナイト・グローというイベントがあまりにすばらしくて。

「2012年のオリンピック開催地はロンドンです」という感動的なアナウンスから始まって、音楽に合わせて、気球のあかりがついたり消えたり。

あまりに美しい光のショーに涙もどこかへ。

このイベントを支える方々の表情にも、気球のあかりがうつって美しかったです。

なでしこは負けてしまったけれど、それでも銀メダル。そういえば、メリーゴーランドって、英語で書くなら「Merry Go Round」。喜びはまわって返ってくる、っていう意味なんだよなぁ、と、ぼーっと考えました。すばらしい、メリーゴーランド。誰が名づけたか知らないですけど、本当に幸福な人には思いつかない名前です。

(イギリスにしては)立派な花火だったと思います。

最後の締めは、花火で。なでしこは最後までがんばった(見てなかったけど、きっとそう)。私も朝がんばって起きて、気球の写真をいっぱい撮ろうと心に誓いました。

ということで、気球飛行については、この次で。あともう少しだけおつきあいください。












13.8.12

近代オリンピック発祥の地
マッチ・ウェンロックのお話。その3

とうとう、昨日、ロンドン・オリンピックは、閉会式を迎え、2週間ちょっとの開催期間に幕を下ろされました。

ロンドンでオリンピックが開催される、と発表されたその日から、ずーっと抱えてきた「本当にロンドンがオリンピックを主催できるのか」という不安をよそに、7万人のボランティアの方々を含め、多くの人々の力によって、立派にホストを務めたなぁと思います。この成功に関わったすべての方に、本当に感謝の気持ちと、お疲れさまの言葉を捧げたいです。私にとってもとても思い出深い2012年の夏となりました。

さて、こちらのブログのほうは、もうちょっとだけ、マッチ・ウェンロックのお話を続けたいと思います。

私がマッチ・ウェンロックを訪れたのは、日曜日、月曜日の1泊2日だったのですが、そのときにお世話になったホテルと、ティールームをご紹介します。

まずは、ホテル。こちら、「The Raven」は、近代オリンピックの父、ウィリアム・ペニー・ブルックスとフランスから「ウェンロック・オリンピアン・ゲームズ」の視察に訪れたクーベルタン男爵(詳しくはこちらからCREA Webをどうぞ)が会談を交わした場所でもあります。

The Raven Hotel

もともとは17世紀の宿場だったホテルなので、その歴史は長いのですが、内装はシンプルにしてモダン。レストランはアワードも受賞しているそうです。

町がかわいらしいので、窓のある風景がすてきでした。

デコレーションはシンプル。

こちらで、到着した日のランチ、ディナー、そして翌朝の朝食をいただきましたが、クオリティの高いお料理と、気持ちのいいサービスに感動しました。

メインでオーダーしたフィッシュケーキ。

デザートのメレンゲ。

客室も素朴ながら、清潔でひろびろ。

シンプルな内装です。

バスルームのアメニティもたっぷり。

また、中庭があって、ここでお茶をいただくこともできます。

鉢植えのお花が並ぶ中庭です。

さて、写真ばっかり並んでしまって、心苦しいのですが、お次はマッチ・ウェンロックの町にあるティールーム「Copper Kettle Tearooms」についてです。

前を通りかかって、あまりにかわいらしい外観に心奪われ、ひと休みするなら、ここにしようね、って決めた、その矢先に雨が降ってきたので、そのままドアに直行です。

外観がまたかわいいのです。

中に入ると意外にも奥行きがあって、小さなお部屋を3つ通り過ぎて、一番奥のサンルーム風のテーブルにつきました。お店の名前が「Tearooms」と複数形なのも、納得です。

ここに高齢の方が集まっておしゃべりに花を咲かせていました。

月曜日の朝だったのですが、なにかの会合が行われていたのか、お年寄りが30人(!)くらい集まって、おしゃべりに花を咲かせていました。

外に見える石の壁の色まですてきなんです。

内装がかわいらしくて、しつこいくらいに写真を撮ってしまいました。

窓際に置かれたカップとか。

もう一種類。

また、壁に描かれたカラフルなステンシルも目を引きました。

こんな感じだったり。

こんな感じだったりします。

お茶とケーキをオーダーしましたが、これまた素朴なやさしい味わいで、イギリスの田舎風。

ほっこりできる時間でした。

なかなか雨がやまず、かなり長いことこのティールームにいさせていただきましたが、のんびりと携帯電話をチャージしつつ、飽きることなくまわりをきょろきょろ見回したり、写真を撮ったり、おしゃべりしたりで、快適な時間を過ごすことができました。

雨の日も、こんなふうに過ごせるなら悪くないかな、と思える月曜日の午前中でした。

<データ>
The Raven
Barrow Street, Much Wenlock TF13 6EN
01952 727251
www.ravenhotel.com

Copper Kettle Tearooms
61 High Street, Much Wenlock TF13 6AE
01952 728419