会場となったのは、ユーストンにある医学関係の博物館「ウェルカム・コレクション」のカンファレンス・ルームです。
ツリーが美しく飾られていました。 |
まずは、ドリンク・レセプションということでワインがふるまわれ、 ゲスト同士の歓談の時間…。
会場には、国際協力機構のブローシャーやエコバッグが並んでいます。
その後、オーディトリアムに移動…。
今日のゲストスピーカーのひとりは、3月11日の東北大震災の翌日には、すでに現地入りし、リアルなレポートをイギリスに伝えたChannel4Newsのパーソナリティ、ジョン・スノー氏。数々のアワードを受賞している、英国を代表するジャーナリストのひとりです。
まずは、彼の震災レポートをまとめたドキュメンタリー「Jon Snow's 'Tsunami Diary'」の上映から始まりました。このとき、実はジョン・スノー氏はまだニュースの生放送中。ちょうど、このドキュメンタリーの上映が終わる頃に、会場に駆けつける、という段取りだったようです。
このドキュメンタリーは、以前にテレビで放送されたことがあって、私にとっては今回が2度目だったのですが、震災から8ヵ月以上の時間が経っても、観るのが2度目でも、やはりいまだにあの圧倒的な恐怖感を植え付ける津波の映像は、筆舌に尽くしがたいものがあります。あの混乱のなか、3月12日には現地入りしてレポートを開始したジョン・スノー氏とそのチームは相当な苦労と心的疲労を強いられたことでしょう。
セミナーでは、被害者とメディアの位置関係を中心に、ご本人の現地での体験をお話されていました。やはり、実際に「見た人の言葉」というのは重みがあります。
また、日本の政府がいかに取材しづらいか(取材に応じてくれないか)という話も出ました。ロシア政府ですら、日本の政府よりはマシ、とのこと。それは日本の報道を見ていても、想像できますよね…。逆にレスキュー隊の人々はすばらしく、リーダー格の方々は、きっちり、なにをどのように進めるのか、オープンに話してくれた、と語っていました。
実は日本の新聞社の方もいらしていて、スピーチをされたのですが、ことジャーナリズムに関しては、英国の方がジャーナリストその人の個とヒューマニティが感じられることが多いのですよね。日本の報道は、特に大手の新聞社さんに関しては、どうしてもシステムのなかでの報道に陥ってしまいがちで、報道する人間の個の部分は、なかなか見えてきません。ジョン・スノー氏のお話は、そういった日本の報道に慣れている私には、非常に新鮮で、また興味深いものがありました。
国際協力機構とSOASによる危機管理に関するセミナー、取り上げる内容を変えて、1月に第2回と第3回が行われるそうです。 参加するには事前登録が必要なので、ご興味のある方は、ぜひ、お問い合わせされてみてはいかがでしょうか。
<お問い合わせ先>
JICA UK Office
020 7963 9550
www.jica.go.jp
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