ある3月の週末、体感温度マイナス14度というコッツウォルズに行ってきました。夫の同僚の結婚式に出席するためです。
こちらが最寄りのケンブル駅です。 |
こちら、暖房も完備でした。 |
ご存知の方も多いかもしれませんが、英国では、地域のレジストレーション・オフィスのほか、婚姻届にサインができるライセンスを持っている場所でないと、結婚をすることはできません。どこの教会でも、どこの催事場でも結婚できるわけではなく、ちゃんと婚姻届にサインすることが許されているラインセンスがあり、結婚式を執り行えるレジストラーという認定された人がいないと結婚することはできないのです。
そして、このライセンスの登録がかなりピンポイントで、今回の結婚式の場合、このマーキーでサインをすることはできない、とのこと。
では、どこでサインをするのか、というと…。
……庭の真ん中に建てられた、この小屋。 |
まずはマーキーで式が始まり、つかみのスピーチなどのあと、「サインは外の小屋で行われますが、寒いので希望の方だけいらしてください。あとで、撮影会はこちらのマーキーで行いますので」などと言われたものの、こんなおもしろい光景を見ないでいられましょうか。
まずは赤い服を来たレジストラーに連れられて、花嫁と花婿が… |
続いて証人やゲストもぞろぞろと、小屋に向かいます。 |
みんな口々に、さむーい、とか言いながらもちょっと楽しそう。思い出に残る式になることは間違いなさそうです。
小屋の中に入るのはレジストラーと、サインをしなければならない 結婚する当人、そして二人の証人のみです。でもすでにギュウギュウ。 |
ここで、誓いの言葉を述べ、無事にサインをして晴れて夫婦になったふたり(&その他大勢)は、いそいそとマーキーに戻ります。
いかにもここでサインしました、という感じですが実は違うという。 なにはともあれニック&ヘレン、ご結婚おめでとう〜! |
そんな感じで、ちょっと興味深い結婚式に参加させていただいた翌日。
気温は相変わらずマイナス、体感温度は言わずもがなのマイナス2桁、というなか、これはブートキャンプか、と思うようなウォーキングに出かけました。
ロンドンで見るテムズ河は、立派な橋がいくつもかかるほど大きな河ですが、その源流はとても小さな流れで、ここコッツウォルズにあるとのこと。
ドロドロの道なき道を、とにかく歩く。
いまにも雨(または雪)が降り出しそうな空模様です。もちろん地面は凍ってます。 |
寒風で顔が切れそうに痛い! でも、ひたすら歩く。
寒さを増す、この荒涼とした風景。 |
流れを追っていったら、水の流れの最後がありました! これ? これなの??
なんかただの水たまりっぽいですけど…。 |
でもこの先に水の流れはありません。ほんとにこんな(貧相な)池が、あのテムズ河の源流なのだろうか、と首を捻っていると、地図を見ていた夫が、「いや、どうも道の向こう側に続いているらしい。川の源流には通常、目印になる石が建てられているのが普通なんだ」と一言。
(あまりの寒さに)もうこれでいいから終わりにしたい、という気持ちも満々だったのですが、これが違うなら、やはり見ないではいられません。
道を渡ってさらに別のフィールドへ。
点のように見える犬のお散歩をしていた人々にたずねると、この隣の隣のフィールドにあるとのこと。 |
ここまでくると、もう、水の流れはなく、ぬかるみを頼りに歩いているようなものでした。
そして、ああっ!!! なんかある!
この石でフタされているところが、もしや。 |
脇には「テムズ・パス」のサインも見えます。 |
The Conservators of the River Thames 1857-1974
This stone was placed here to mark the source of the River Thames
と書いてあるようです。テムズの源流と思って間違いないでしょう。
しかしあの、テムズ河の始まりが、こんな水の見えない場所だったとは。うーむ、とうなりながら、タクシーを呼んで駅に戻りました。
まぁ、一言で言うなら、真冬に来る場所としては、おすすめできません。
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