今日、実は誕生日でした。
うちのダンナ、どこか食事でも、とか、なにかプレゼントで欲しいものは、とか、何度も聞いてくれるものの、一応誕生日の代替えということで、9月に(8月中は学校の夏休みと重なって高いうえに、どこも混んでいるので、9月に振り替え)パリ3泊旅行を予約したばかりなので、逆に家で寿司でも食べて、ケーキかなんか食べられたらそれで十分だなぁ~と思っていた私。
そこで、ダンナに「じゃあ、ケーキ買ってきてよ」とお願いしました。「えっ、それだけ……?」と脱力しているダンナに、
「言っておくけど、スーパーのケーキとかやめてね。ちゃんとケーキ屋さんのケーキだよ。ケーキ屋さんっていっても、どこでもいいわけじゃなくて、おいしいケーキ屋で買ってきてね」
と、ダンナにとっては、きっと、どこかで食事でもごちそうするほうがよっぽど楽なのに……という難題。
それでも朝になって、「ケーキは買ってくるけど、やっぱりプレゼントがなにもないなんて……」と渋るので、私も考えて、昼ごろに「じゃあ、バッハの『キーボード・パルティータ』の楽譜がほしいです。トッテナムコートロードの本屋、『フォイルズ』に売ってます」と店まで指定して、携帯メッセージを送信。
その私が指定した本屋さん、フォイルズで、事件は起こったらしいのです。
まず、音楽関連の売り場は最上階の4階(たしか)にあり、そのエレベータ待った~、とエレベータに駆け込もうとしたところ、大柄な女性に割りこまれ、「ひゃっ」と思うも、まだエレベータ内には余裕あり。そこで安心して乗りこんだダンナは、自分がエレベータの8人目の乗客であることに気づきます。
「ふー」と何気なく壁に目をやると、そこにはきわめて控えめな小さなサイン。
「人数制限 6人まで」
「エッ」と思う間もなく、ギギィという不吉な音を立てて、エレベータが途中で止まったらしいんです。
ざわつくエレベータ内。インターホンで連絡を取るも、「しばらくそのままお待ちください」という返答。そして閉じ込められること10分ほど。
「エレベータをゆっくりと少しずつ下に落として(!)いきます」
というアナウンス。
じり、じり、じり。
少しずつ下がっていくエレベータ。そして。
ズドン!!
最後の最後に手元が狂ったのか、トートツに一気に落とされ、エレベータ内は騒然。なんとかドアをあけてもらうと、まだ床のレベルまでは30センチ以上あったようで、乗客は腰をかがめて、台から降りるように地面に降り立ったらしいです。
あー、コワ。
そんなこんなで、「あの本屋は危険すぎる」という感想をもらしながら、なんとかバッハの楽譜とケーキの箱を抱えて帰って来たダンナ。
ケーキの箱は、「バレリー」というロンドンでは人気のパティセリーのもの。ここのケーキ、おいしいんです! しかも箱がでかい! でかした、ダンナ!
嬉々と箱を開けたところ……
ガァァ~ン。
エレベータ落下事件で一番の被害を被ったのは、どうもケーキだったようです。
かたちは崩れてしまっていましたが、このケーキ、バレリーのなかでも私の一番のお気に入り(実は2週間前にも、私、店で食べたばかり。ダンナがバレリーを選んだのも、このケーキを選んだのも、偶然だったんですけど)。
お味のほうは、すばらしくおいしく、「デブへの道、まっしぐら」という感じでしたが、まぁ、誕生日くらいこういうのもいいですよね。
ごくろうさまでした。
お誕生日おめでとうございます~~
返信削除ふふふ、昨日も危惧されていたけど。
楽譜買うまで大変でしたね。。
でも、無事で何よりです。。
怖い~~~~
でも、その変形したケーキ、だから、ますます、なおさら、。
やさしい~~だんなさんの愛を感じます~
ひぇ~~~!閉所恐怖症&ガタンズドン恐怖症のわたしには、読んでいるだけで脂汗タラタラもんです。旦那さん、よく頑張って箱を死守しましたね。まさに妻への献身的愛情ですね。
返信削除そうですよ、誕生日ぐらい無礼講、ほんでもってなにかのご褒美の日も無礼講、誰かの誕生日も一緒に無礼講……そうやってブタになっちゃうわたしなんですが……ハハハ。
やっぱり満月の日には何かが起こる、ですね!
もういっぺん言っとこ。誕生日おめでとう!
handshandsさん~、こんにちは~。
返信削除ははは、なんとか無事に両方ゲットして帰ってきましたよー。
ケーキがつぶれてしまったのは、悔しそうでしたが……。
ミッション・コンプリーテッド、レベルアップ、という感じでしょうか。
あはは、でもエレベータって実は危険な場所だったんですね~。
まうみさん、改めて、ありがとう~!
返信削除おぉーまうみさん、閉所恐怖症? それはキツイですね。
エレベータに閉じ込められるって、けっこうよくある話というか、私も日本で一度ありますけど、エレベータごと落とされるっていうのは、あんまりないですよね。
実はこの本屋さんって、うちのダンナの中高時代からの大親友のおじいさんが創始者なんです(今はもう、資本も変わってしまっているみたいですけど)。それでもうちのダンナ、昔っからこの本屋が嫌いで、今回の体験はそれを決定づけるものになったみたい……。お気の毒でした。
朝、体重1キロ増えてました(汗)。でも朝から残り物のお寿司を食べましたが(こりない)。
かずよさんハッピーバースデー!
返信削除ジェラードさんもお元気そうでなによりです:)
よい歳になりますように~★
わーい、さとりさん、ありがとう~!
返信削除知っているだけに彼がリフトに閉じ込められている図が想像できるでしょ~?
ロンドンはもう、寒いよう~! 暖房入れた人もいるらしい、今日は。
遅くなりましたが、ハピバースディKYOさん♪♪
返信削除それにしてもそんなドラマティックなこと起きる!?って感じの一日ですねww
ショートムービーが撮れそうです!
ケーキは少し崩れてても可愛いですね☆
スポンジの色がたまらなくそそります。
遅ればせながら、Happy Birthday! 旦那様がなんとも運の強い方のようで、良かったです!
返信削除KGさん、どうもありがとうございます!
返信削除エレベータで落とされるって、すごいですよね。
日本ではありえない、と私は思うのですが……まぁ、イギリスでもふつうはありえないですよねw
ケーキはすごくおいしくて、もう半分以上食べました。お隣さんに少しどう?ってメッセージを送ったんですが返信がないところをみると、いまいないのかも……。
はぁ、デブへの道邁進中でゴザイマス。
ジーニーさん、ありがとうございます!
返信削除そうそう、うちのダンナは、なんといってもバスが遅れたために乗れなかったフェリーが、実は沈んで何百人も死者を出したという……。でもこの話も、ジーニーさんから「強運ですね」と言われるまで、私「強運」という言葉を考えなかったのですよ。不思議ですね。
いつもは、あんたと一緒だとバスが来ないから、ちょっとそのへんで隠れてて!ってバス停で叫びたくなるくらい、「運がない男」のような気がしてるんですけども。ははは。
確かに無事に帰って来てくれたことに感謝しないといけないですね。そして話のネタを提供してくれたことにも。