12.3.12

ロンドンで迎える震災一周年


3月11日、皆さまはどのように過ごされたでしょうか。

被害の大小にかかわらず、おそらくすべての日本人に物理的、心理的になんらかの痕跡を残した東北大震災から1年。各地でさまざまな式典や、イベントが行われたようですね。

ここロンドンでも、日本大使館での式典をはじめ、いくつかのチャリティイベントなどが行われたようです。

私自身は、というと、なんとなく日本に住んでいる人たちと同じ時間に気持ちを沿わせたくて、むりやり朝5時半(日本時間の午後2時半)に目覚まし時計をセットして、5時46分(日本時間の午後2時46分)に1分間の黙祷を捧げました。どうか、亡くなった方々の魂が安らかに慰められると同時に、生きている私たちの心も安らかに、日々平穏な気持ちですごしていけますように。平凡ですけれども、そう祈らずにいられませんでした。

そして、その2分後にはまた、布団にもぐりこんでしまったのですが。

さて、 二度寝のあと、9時前には家を出てピムリコのカーブーツセールに出店してきました。11月を最後に、冬の3ヵ月間お休みしていたカーブーツセールを、今月から再開しようということになり、 今月からまた月末の週末に月例セールをすることになりました。

そして今月は、1周年という節目でもある3月11日がたまたま日曜日、ということで、フルメンバーではないのですが、できる人だけでも、小規模に出店しましょう、という流れとなったのです。

結果的に、売り上げ自体は122.88ポンドと、それほど大きかったわけではありませんが、朝のニュースで、日本の震災一周年がトップで扱われていたこともあり、人々のなかでの震災に関する関心度が高まっていたところでの「震災チャリティ向けカーブーツセール」だったので、驚くほど多くの方が、私たちに話しかけに来てくれました。

「いまの日本の現状はどうなの?」
「政府の政策はちゃんと間に合っているの?」
「被災地での状況はどうなの?」

…と多くの質問が投げかけられました。これらの質問に対して、なるべく正直にわかる範囲で、分からない部分は分からないと言うことを恐れずに、自分なりにお答えしたつもりではいます。でも、普段からちゃんと現状把握のために、情報を収集する必要があるなぁと実感しました。

「協力してください、でも実情は知りません」というのは、実はとても勝手で無責任なことに思えてしまったのです。少しずつでも今後努力していきたいなと思いました。

それにしても、昨年の5月から続いている、このカーブーツセール。もともとは友人が持ってきてくれたアイデアでして、私、彼女が声をかけてくれたことに、心から感謝しています。

ミュージシャンがチャリティコンサートをして募金を募る、とか、デザイナーさんがなにかアイテムを作って売る、とか、自分の才能やスキルを生かしてできることがある方々は置いておいて、特にすぐに活かせる才能があるわけでもなく、ありあまる財力があるわけでもない人間にもできることはないだろうか。友人はそんなふうに考えて、不要品を集めて売ることを思いついたのだと言っていました。

私自身も、平凡な自分にできることはあるかしら、と頭のなかで悪あがきをしている最中に誘ってもらったので、同じ悪あがきをするのなら、体を使ってあがくほうが健全、と即そのアイデアに賛同した次第です。少しの時間と労力の提供と、人と出会っておしゃべりすることをいとわなければ、本当に誰にでもできること。しかも、これがけっこう楽しいのです。周りの友人も無理のない範囲で、物品を提供してくれたり、お手伝いに来てくれたり、すべての人の好意で成り立っていることなので、ポジティブな連鎖反応につながるのですよね。

これまで合計8回行われたセールで寄付した総計は、£1966.42になりました。本当にいままでご協力いただいた皆さまに心から感謝です。

今月は月末にもセールがありますので、物品のご協力はもちろん、朝だけ、昼だけ、午後だけ、といったご都合のよろしい時間だけでもかまいませんので、販売にご協力いただける方がいらしたら、ぜひお声かけください。

どうぞ今後ともよろしくお願いいたします!

6 件のコメント:

  1. 喜久子12/3/12 08:31

    お疲れ様でした。ニュースを見るにつけ、昨日の春爛漫を満喫できる側にストールがあったら最高だったのに、と思ってしまいますが、贅沢は禁物。出店できて、みなさんの意識にまた日本を思ってもらえて、100ポンド以上寄付できた、ということに感謝です。

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  2. ずっと、この活動を続けていらっしゃることに
    ほんとうに感謝します(わたし自身はまだ募金以外は
    特に活動ができていないので、よけいに)。
    これからのよい季節、ますますたくさんの人が
    カーブーツセールに来てくれて、日本の震災のことを知って、
    協力してくれるといいですね。

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  3. きくこさん、昨日はお疲れ様でした&いつもごちそうさまです! あのレモンケーキ、溶けるくらいおいしかったー。そしてあのショートブレッドとおにぎり……。おかげさまでやる気もりもりでした。

    ほんとちょっと寒かったけど、雨が降らなかっただけでもラッキーでしたよね! 私とっても楽しかったです。ありがとうございました!

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  4. mamiさん、コメント残してくださって、ありがとうございます!

    こういうことをさせてもらえるのって、それだけでもものすごく恵まれてるなーって自分でも思うんです。私一昨年だったら、仕事が忙しすぎて、なんにもできなかったと思うし、たまたま幸か不幸か、去年仕事が激ヒマだったので、余裕があったんですよね、きっと。たまたまタイミングが合ったというか…。

    ほんと、これから季節がよくなっていくので、もっと客足が出て、ものが売れるといいですよね。けっこう楽しいので、続けていくのはぜんぜん苦ではなくて、よい勉強させてもらっている感じです☆

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  5. Nobiです。

    今Londonは真夜中でしょうか。
    KYOさん’s Blogの素敵な写真で体内の
    活性酸素を取り除かせて頂いています。
    !ありがとうございます!

    さて、この度の活動はおつかれさまでした。
    日本の細かいNewsをEuropeで聴き入ることは
    難しいと感じていた(滞在時)のですが、昨年3月以降も
    同等でしょうか・・・。
     
    日本国内では 原子力事故を含む事柄は!おそらく!
    海外のメディアから“その詳細の情報かつ真実等”が多いです
    (しょうもない政府が“秘密をもらしてはいけない” という法律を
    ひそかに成立させていることも一因なのでしょう )。

     Europeのメディアと同等のするどい見解をもつ
    わずかな日本人ジャーナリストの出演する
    放送に聴き入っているのが現状です。

    ・・・ご意見 ありましたらお聞かせください。

    そちらは そろそろアーモンドの花が咲きますねっ?!

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  6. Nobiさん、コメントどうもありがとうございます!!

    拙ブログの拙写真をご覧いただき、とてもありがたくあたたかいお言葉いただいてしまって、恐縮しています!

    プロアマ問わず、私の周りにはとてもステキな写真を撮られる方がいっぱいいるもので、編集者の性といいますか、やはり自分の写真も客観視してしまって、あぁこんなの撮っててもしょーがないよなー、などと思うことしきりなんです、実は。

    Nobiさんのおっしゃるとおり、「政府が事実を隠すから」といった理由で、日本の方が「海外メディアをあてにする」といった傾向が感じられる一面もあるのですが、このふたつは決して因果関係はないといいますか、海外メディアだから必ずしも正しいということにはならず、本当に個人個人のメディアリテラシーが必要な時代なんだな、と思います。

    あっ、はい、アーモンドの花がいま、とってもキレイです!! お花見したいです!

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