9.6.15

ウェールズのお菓子、バラ・ブリス。

「バラ・ブリス」というウェールズのお菓子をご存知でしょうか。

ドライフルーツのたっぷり入ったフルーツケーキなのですが、どちらかというと、薄力粉でつくったパンのような感じです。

バラ・ブリス、こんな感じのケーキです。

4月にウェールズの義理の弟家族の家を訪れた際に、義理の妹がつくってくれて、「おいしい、おいしい」と絶賛したら、彼女のノートからレシピを書き写してくれました。

2年前から我が家では、夫の健康上の理由から、飽和脂肪酸と塩分を摂りすぎないようにしています。そんなわけで、バターは御法度の食品となり、おからのケーキなど、バターを使わないスイーツのレシピを日頃から集めていたところ、バラ・ブリスは思いがけない朗報でした。

義理の妹が書いてくれたレシピは、さすが英国風のパウンド型2本分。そこで、半量にしたうえで、ちょっとアレンジをしてみたので、以下にご紹介します。うちの夫と同じように、健康上の理由でバターやクリームを控えているけれど、たまにはケーキが食べたい、という方には、おすすめです。

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バラ・ブリスの作り方(パウンド型1本分)

<材料>
●ミックスドライフルーツ 220グラム
※私は、ゴールデンサルタナ160グラムと、レーズン60グラムを使いました。
●ブラウンシュガー 80グラム
※黒糖がベストらしいですが、うちになかったので、私は三温糖を使いました。
●紅茶(ちょっと濃いめに出したもの) 150ml
●セルフライジングフラワー 225グラム
(または薄力粉220グラムに、ベーキングパウダー小さじ2を混ぜたもの)
●シナモンパウダーとジンジャーパウダー 合わせて小さじ1/2
●たまご1個

① 紅茶の入ったボウルにブラウンシュガーとドライフルーツを入れて、一晩ひたす
② セルフライジングフラワーとシナモンパウダーとジンジャーパウダーをまぜて、①のボウルに入れてゴムべらで混ぜる(少しぽろぽろの状態になります)
③ ②のボウルに、軽くほぐしたたまごを加えて、生地をまとめる
④ ③をベイキングシートを敷いた(またはバターやサラダ油を塗った)パウンド型に入れて、160℃に余熱しておいたオーブンに入れて1時間焼く
⑤ 焼き上がったら型から外して網の上で冷ます

こんな感じに焼き上がりました。


冷めたらスライスして、バターやマーガリンをちょっぴり塗って食べると美味です。
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ひとつだけ食べるつもりが、ついつい手が出てしまいます。

うちに帰ってから調べてみたら、「バラ・ブリス」というのは、ウェールズ語で「斑点のあるパン」という意味なのだそうで、確かにスライスしてみると、ドライフルーツが斑点のようです。

ドライフルーツの斑点が。

よかったら、ぜひお試しください。

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2.6.15

「忘れな草プロジェクト」のお話。

縁あって、2013年の秋からお手伝いしている、英国日本人会(Japan Association)主催の「忘れな草プロジェクト」のウェブサイトがアップされたので、ぜひご紹介したいと思います。

このプロジェクトは、戦後1950年代後半から1985年くらいまでの間に、日本から英国に移住した在英邦人にビデオインタビューを行い、アーカイブしていく、というものです。

「忘れな草プロジェクト」のウェブサイトより。サイトからビデオ・インタビューも見られます。

もともと、発起人のウィリアムズ モモコさんが、2001年の英国ジャパン・イヤーの一環で、戦前英国に住んでいた日本人、というテーマで写真展を企画した際に、当時どんな日本人がいたのか、まとまった資料がまったくない、ということに気づき、今記録をとっておけば、50年先100年先に記録として役にたつこともあるのでは、という発想から始まったプロジェクトです。20世紀の後半から21世紀の英国に、こんな日本人がいたんですよ、私を忘れないで、という気持ちを込めて、「忘れな草プロジェクト」と名づけられました。

これまでに三十数人の方にインタビューを行い、編集作業、字幕制作が完成したものから順番に、5分程度のショートバージョンのインタビュー動画をウェブサイトにアップしています。

1950年代に船で英国にやって来て、50年以上英国に暮らしている90代の女性や、60年代にシベリア鉄道でやってきて起業した人々など、実にさまざまな在英生活の先人たちが、貴重なお話をしてくれています。

海外に住んでいると、自分の将来像が見えづらくなったりするものですが、これだけ多くの人たちが、後姿を見せてくれているのだなぁと、インタビューに同行するたびに勉強になることばかりです。

学校でも、本を読んでも教えてもらえないことが、いっぱいつまったプロジェクトですので、ぜひウェブサイトにてインタビュー動画をご覧いただければと思います。

また、プロジェクトでは常時、編集作業をはじめとする制作作業にご協力いただけるボランティアを募集しています。ご興味のある方は、ぜひ、ウェブサイトのお問い合わせページから、ご連絡ください。

忘れな草プロジェクト
http://wasurenagusa.org.uk/

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