30.6.13

こけとけ。

朝、窓際に置いている苗やハーブ類に水をやっていたら、「苔って、美しいなぁ…」と急に思ったので、日曜の朝っぱらから三脚を出してきて、苔の写真を撮ってみました。

ふわふわキラキラという感じ。

ついでなので、手前のほうに写っているラベンダーの芽も、とりあえず撮っておこうかと、ピントを合わせて撮ってみると……。

もわっと。

よく見ると葉に毛が生えてるんです。ほわほわと。

今日、発芽したっぽいキュウリの芽も…。

ピンクの部分は種の殻です。

茎のあたりにうっすらと毛が生えています。キュウリはたぶん、これからピンクの種の殻のほうが持ち上がって、双葉が開くのだと思います。葉っぱっぽいものが、ピンクの殻に頭を突っ込む感じでちょっと割れているのがわかるでしょうか。

カボチャの葉っぱも、シソの葉も、注意して見てみると、実に毛の生えている植物って多いんですよね。生き物って不思議です。

以前にもラズベリーの毛について書いていましたが、私、毛に対して強迫観念でもあるのでしょうか。なんか毛が好きみたいです。人ごとのようですが。

27.6.13

長州五傑とムンクの150年。

昨日今日と2日連続で、ちょっと興味深い映画を観てきましたので、そのお話など…。

今年2013年は、日英学術交流150周年にあたるのだそうです。

その「学術交流」の夜明け、つまり150年前になにがあったのか、というと、伊藤博文、井上馨、遠藤謹助山尾庸三井上勝の5人が、長州から「密航者として」ロンドンにやってきたのです。

西洋の文明を学ぼうと命をかけてやって来た、一般に長州五傑と呼ばれるこの5人組を受け入れたのは、ロンドンのUCL(University College London)でした。当時、ケンブリッジやオックスフォードは、海外からの肌の色の違う学生の受け入れはしておらず、UCLだけが外国の学生に門戸を開いていたのだそうです。

長州五傑、日本の初代総理大臣となった伊藤博文はよく知られていますが、ほかの4人も、井上馨は初代外務大臣を務め、遠藤謹助は造幣の父、山尾庸三は日本工業の父井上勝は鉄道の父と呼ばれ、それぞれが英国で学んだ技術やノウハウを日本に持ち帰り、日本の近代化に尽力したと言われています。

さて、この5人の活躍を描いた映画「長州ファイブ」を、この5人が150年前に学んだUCLで上映するというので、観に行ってきました。






ちょうどこの日の朝、ふとネット上で見かけた方のプロフィール欄にあった「単身で渡米」という一行に、思わず目が止まってしまい、このご時世、「単身で」渡米ってあえて書くのもどうなんだろう……と思っていたところのこの映画。これを観てしまったら、現在の「単身で渡米」は、「地下鉄で大手町へ」というのとどれだけ違うのか、というくらい、簡単なことに思えて、やはりプロフィール欄に書くにはちょっと恥ずかしいかなぁと思ってしまいました。

この映画、ちょっと長めではありますが、英国に関心のある方にも興味深いお話なので、機会がありましたら、ぜひご覧になってみてください。

さて、続いて今日、会員になっている近所の映画館でムンク展に関する映画を観てきました。


Exhibition: Munch 150 cinema trailer from Seventh Art on Vimeo.

最近、英国では、「Exhibition on Screen」と題して、展覧会を映像で紹介する映画がいくつか上映されています。

今年はムンクの生誕150周年にあたる年とのことで、オスロの国立美術館とムンク美術館の2館共催で合計220点もの作品を展示する一大ムンク展が開催されています。

映画のなかでは、この作品群のなかから、特に重要な数点を取り上げると同時に、担当キュレーターの方のお話や、ムンクの生涯にも光を当て、「叫び」だけではないムンクの世界を紹介しています。

私のようなアートに詳しくない門外漢にもわかりやすく、また、当時のアート界がどのようにムンクの作品を受け入れたか(または受け入れなかったか)など、大変興味深い内容でした。

これを観たら、実際に展覧会にぜひ足を運んでみたくなる、そんな内容です。展覧会に行く前の予習として、この映画をご覧になると、おそらく展示を見て歩くのも2倍楽しくなるように思いました。

昨日から始まったナショナル・ギャラリーでの「フェルメールと音楽」をテーマにした展覧会に関する映画も、もうすぐ上映されるそうなので、これはぜひ映画で予習してから観に行きたいと思います。

たまたまではありますが、長州五傑が英国に来たのも、ノルウェーでムンクが産声を上げたのも、同じ150年前の1863年。150年という歳月が、長いのか短いのか、わかりませんが、長州五傑も、ムンクも、150年後の世界がこんなふうになっていることを想像したのか、しなかったのか。自分の目で見ることはないだろう150年後の世界が、どんなふうになっているのだろうと、私もふと考えてしまいました。

18.6.13

VisitBritainのトラベルセミナーとRoadMovie


先週の木曜日、VisitBritain(英国政府観光庁)の「2013年英国冬の旅」のセミナーに行ってきました。

これは、VisitBritainの日本代表のアシュリー・ハーヴィーさんが来英されて、日系旅行代理店とメディア向けに、冬の英国の楽しみ方アイデアをプレゼンテーションする、というもの。アシュリーさんのほかにも、マンダリン・オリエンタルや、グッドウッド、また会場となった、デザイナーブランド、Maria Grachvogelのデザイナーご本人、マリアさんのプレゼンもあって、とても興味深かったので、ご紹介します。

日本代表のアシュリーさんは、日本語が堪能! 日本では、日本語でセミナーをされているそうです。

アシュリーさんのお話によると、ロンドン・オリンピックのあった昨年、2012年に英国を訪れた日本人の渡航者は、24万人。VisitBritainでは、これをキープするだけでなく、2020年までに30万人にすることを目標に、プロモーション努力をされているそうです。

そこで、ロンドンの冬の楽しみ方として、こちらのブログでもご紹介した西ヨーロッパ一高いビル「シャード」や、ショッピング、クリスマスマーケットや冬の風物詩アイススケート・リンククリスマスイルミネーションなどの紹介がありました。

なかでも耳より情報だったのが、カーナビー・ストリートではクリスマス前の一日、事前オンライン登録をした人に限り、参加店舗やレストランで20%割引になる「ショッピング・ナイト」が開催されるとのこと。詳細が分かり次第、このブログでもぜひご紹介したいと思います。

ほかに、ブライトン、セブンシスターズなど英国の南東部、クリスマスマーケットが賑やかな(そしてサッカーでは香川選手が活躍中の)マンチェスター、ビートルズでお馴染みのリバプール、ニューイヤーのお祭りが楽しいスコットランドなど、ロンドン以外の見どころのご紹介も。

そして、ナイツブリッジのホテル、マンダリン・オリエンタルの方もプレゼンされました。

マンダリン・オリエンタルのカースティンさん。

同じくマンダリン・オリエンタルのレベッカさん。

マンダリン・オリエンタルには、英国を代表するシェフ、ヘストン・ブレメンタールのレストランが入っていたり、また7月にはスパにスイミングプールがオープンするなど、話題がいっぱい。ロイヤルウェディングの前日には、エリザベス女王を含むロイヤル・ファミリーがマンダリン・オリエンタルのレストランで食事をされた、などの裏話も興味深かったです。

続いて、壇上に立ったのがチチェスター郊外にあるグッドウッドのインターナショナル・イベント・ジェネラル・マネージャーのポールさん。

グッドウッドの歴史についても説明がありました。

グッドウッドといえば、すぐに思い浮かべるのはクラシックカーですが、セスナ機での飛行が楽しめたり、競馬、ゴルフ、モータースポーツと、アクティブに楽しめることが盛りだくさんなのだそうです。ブライトンからも日帰り圏なので、ブライトンに滞在して、グッドウッドに足を伸ばすのもよさそうです。

最後に、会場となったMaria Grachvogelのマリアさんから、自身のブランドについての説明が。

とってもカッコイイ女性です。

服をデザインするにあたって、人形のボディではなく、生きた人間のボディを何人も使って、着心地のよさを追求していく、というだけに、快適でなおかつ身体が美しく見えるマリアさんの「マジックパンツ」は、顧客の間でも大人気なのだそうです。

このマリアさんのお店、インテリアもステキでした。







ご興味のある方は、ぜひ以下の各ウェブサイトにアクセスしてみてください。

英国政府観光庁
http://www.visitbritain.com/ja/JP/
Mandarin Oriental
http://www.mandarinoriental.com/london/
Goodwood
http://www.goodwood.co.uk/
Maria Grachvogel
http://www.mariagrachvogel.com/


ところで、冒頭でご紹介した映像は、iPhoneアプリ「RoadMovie」で撮影したものです。友人に教えてもらってから、このアプリにいまちょっと夢中になっています。

もうお使いになっている方も多いかもしれませんが、次々に映像を撮っていくと、アプリが24秒のムービーにしてくれるのです。映像は3秒×8シーン、2秒×12シーン、1秒×24シーンのいずれかをあらかじめ選び、あとはただ、次々撮っていくだけです。

こちらは、週末のサウスバンクです。


ぜひ皆さまもいろいろ撮ってみてください。楽しいです。

RoadMovie
https://itunes.apple.com/us/app/roadmovies/id575022047?mt=8

3.6.13

まぁ、それも悪くないのかもしれない、と、頼まれてもいないのに悶々と考えて みる。

日本で走る少年の姿を見ると、なぜか無条件で感動してしまう私。

2ヵ月ぶりくらいに、また東京に帰ってきた。

日本に帰ってくると、とにかくなにを食べてもおいしくて、滞在一週間目にして、ただでさえドッシリしている下半身がさらに一回り大きくなって、ほっそりした人の多い日本で、余計に際立つおのれのデカさにショックを受ける、という……嬉しくもあり、悲しくもあり……。

電車がビシッと時間通りに来るので、あらゆることの時間が読める、がゆえに、ちょっと待ち時間があったら、これやって、あそこに寄って、という感じになり、なんだかやたらとバタバタ忙しく慌ただしくなってしまい、常に時間に追われているような気分に……嬉しくもあり、悲しくもあり……。

といった具合に、「自己管理能力」という耳の痛い一言をたかーーい棚に「ヨイショ」っと載っけたうえで言えば、すべての物事にはよい面と、悪い面がある。すべての人間に、長所と短所があるように。

それを一番強く感じてしまうのが、日本でのコミュニケーションで、「阿吽の呼吸」というか、自己完結的「予定調和」というか、日本には独特の会話のお作法がある。それは形式美ともいえるし、だからそこにはある種の「美しさ」はあるのかもしれない。

だけど、海外生活が長くなってしまったせいか、私の場合、たまに帰ってきても、それにうまく反応できず、相手を戸惑わせてしまったり、もっと悪いときには機嫌を損ねてしまい……もっと正確に言うなら、本当に不機嫌になっているわけではなく、不機嫌な態度をとることで「私がお作法から外れている」ことを知らしめようとしているのだと思うけど……こちらも不快な気分を味わうことも、まぁ、たまにある。私からしてみたら、そういう物言わぬ意思表示というのは、コミュニケーションとしては未熟なような気もしてしまうのだけれど……。

先日も、テレビを見ていたら、私も名前を知っているくらい有名な教育学者の先生が、「日本では、話の内容そのものよりも、話し方のほうが重要です」と相手に不快感を与えない話し方について指南していた。話の内容よりも話し方? これって「プレゼントの品物よりもラッピングのほうが重要です」って言い切っているも同然のような……ほんとにそれでいいんだろうか。

今日、丸ノ内線に乗っていたら、ドアの上のモニターに東京メトロのCMが流れていた。

OL風の堀北真希ちゃんの「ミスをした」というモノローグから始まるこのCM、次のシーンでは、彼女よりも少し年上のスーツ姿の男性と一緒に、「申し訳ありませんでした」と、取引先の応接室っぽいところで並んで深々と頭を下げている(1)。そして「上司まで巻き込んでしまった」というモノローグ。ふたりは地下鉄に並んで座り、彼女は頭をうなだれている。彼女のほうから思い切ったように上司に「すみま……」と言いかけると、彼は急に立ち上がって電車を降りてしまう(2)。黙ってついていくと、そこは築地駅。上司はずんずんと魚市場のなかを歩いていく(3)。両脇に並ぶ新鮮な魚と活気ある魚屋さんたちを見ながら歩いているうちに、ちょっと表情が明るくなっていく彼女に、「ついてこいよー」と声をかける上司。「こんにちはー」と言いながら彼が入っていったのは、お寿司屋さんっぽいカウンターのお店(4)。「海鮮丼ふたつ」(5)と注文した上司と彼女の前に、「はい、お待ち」と海鮮丼が供される。上司はもりもり食べ始め、戸惑う彼女のほうを向いて、笑顔で「食えよ」と言う(6)。上司のやさしさに笑顔になる彼女のモノローグ。「東京には力をくれる場所がある」。再び地下鉄駅。「すみませんでした」と頭を下げる彼女に、上司の一言「うまかっただろ」(7)。と、こんな60秒のCMだった。

ふつうにいい話、なのだろう、とは思う。このもの言わぬ上司の、不器用なやさしさに感動するべきなんだろう、とも、思う。

だけどこれ、うちの夫をはじめとする、英国人にわかるかなぁとふと考えてしまった。

ロンドンで自分の身の回りにいる英国人たちを勝手に思い浮かべて、堀北真希ちゃん演じるOL役と彼女の上司役を勝手にあれこれキャスティングして、考えてみた。エリンをOL役にウィルを上司役に、いやいや、ロレンをOL役にジョンを上司役に、などなど。丸ノ内線を降りて、中央線に乗り換えて、四谷駅から立川駅までえんえん考えてみたけど、誰もピンとくるキャスティングが思い浮かばない。

というより、むしろ、これはキャスティングの問題じゃなく、やはり脚本の問題だろうなぁと、一応検証してみたものの、実は最初からわかっていた問題点を(誰にも頼まれてないけど)具体的に考えてみた。

まず、ただ謝ってすむ問題なら、あえてふたりで謝りに行く理由がわからないし(1)、相手が誠意をもって謝罪の言葉を述べようとしているのを無視して、勝手に地下鉄を降りる(2)っていうのは、実にマナーを欠いた行為だし、昼間っからビリングゲート(ロンドンの魚市場)にいきなり行くのも意味がわからないし、っていうか、黙ってそんなところについていかないし(3)、相手がお腹すいているかどうかもわからないのに勝手に食べ物屋に入るのもどうかと思うし(4)、しかも勝手に相手のものも注文し(5)、ベジタリアンかもしれないのに、食えよと強制する(6)パワハラぶりで、しまいにゃ、謝っているのに「うまかっただろ」ってこの人ボケるにもほどがある(7)……ということに、まぁ、なりかねないかも……と。

なんて考えつつも、「ああ、いい上司なんだなぁ」って、このメッセージがちゃんとわかるのって、日本人だけかもしれないって思うと、それはそれで、そういう独自のコミュニケーション文化があっても、まぁ、悪くはないのかもしれない、とも思う。それでしみじみできるなら、おそらく、それでしみじみできないよりかは、きっといいんだろう、たぶん。

この感覚は、なんというかこう、学校の勉強はすごくできるけど、友だちづきあいがありえないくらい下手くそな、オタクな三男坊を擁護する気分にたぶん似てる。本当は心のやさしい子なのよ、って。あの子のよさをわかってくれるやさしい女の子がひとりいてくれれば、ほかの人にわかってもらえなくても、まぁ、仕方がないか、っていう。

うーむ……。

と、日本に帰ってくると、そういう、ふだんはあんまり考えないどうでもよいことを、あれこれ悶々と考える機会を得られるのも、これまた、嬉しくもあり、悲しくもあり。そしてなにより、ウザくもあり(私が)。

東京メトロのCMにご興味のある方はこちらからどうぞ(↓)
東京メトロCM「力をくれる篇(60秒)」

26.5.13

フィオナさんのお花レッスン

以前にフラワーアレンジメントに関する雑誌のお仕事をしていたときに、取材させていただいたフラワーデザイナーのフィオナ・デ=リスさんから、何年かぶりにお電話をいただきました。

フィオナさんのことを最初に取材させていただいたのは、かれこれ10年近く前のことで、当時彼女は私の住んでいる町に小さなお花屋さんを持っていたのでした。その後、華麗なるキャリアチェンジをされて英語教師の資格をとり、留学生に英語を教えるかたわら、やはりお花への情熱を捨てきれず、英語学校のオプショナルの授業として、ちょっと前からお花のレッスンを行っている、とのこと。一度見に来ませんか、と誘っていただいたので、さっそく見に行ってきました。

フィオナさんのお花は、自然の持つ風合いを大切にしたナチュラルでどこかワイルドかつオーガニックなスタイルが特徴です。今回もそんなフィオナ流の花づくりをみせていただけるに違いない、と、いざ、北ロンドン、マズエル・ヒルにある「エクセル英語学校」へ。

まずは、バケツに入った花材を前に花の名前を英語で学んでいきます。

本日の生徒さんは、ひとり。日本人女性の学生さんです。英語留学として、3週間の予定でロンドンにやってきて、最終週にフラワーのコースを1週間オプショナルでとることにしたのだそうです。

それでは、フラワー・アレンジメントができていく様子を時系列で、写真で追っていきましょう。

花瓶に活けるアレンジメントにもかかわらず、フィオナさんの手にはオアシスが…。

フィオナさんの指示にしたがって、プスプスとオアシスにナイフをさしていく生徒さん。

オアシスをナイフで刺すのは、次のステップで水を吸い込ませやすくするため。 水を「吸い上げる」=「Soak up」など、使える英語表現もあわせて学んでいきます。

まずは、花を縁取るコケやシダなどのグリーナリーをテーブルの上に広げてみます。

花を後回しにして、まずは、グリーンを使って、花を飾るためのベースをつくっていきます。

まずは「パープルリーフ」を丸めて、花瓶に沿うように入れていきます。
こうすることで、花瓶の表面にパターンを作ると同時に、
あまり美しくない茎の部分をカバーすることもできるのです。

次に、この花瓶の上部に水をたっぷりとしませたオアシスを入れて、グリーナリーを挿していくためのベースを整えます。

三角形をつくるために、中央を高く、そこから角度をつけて
挿していく方法を説明するフィオナさん。

グリーナリーのベースができあがったら、いよいよ花を活けていきます。葉っぱや花が、地面からどのような方向に生えてきたのか、それをまず見極めることが重要、とフィオナさんは言います。植物は自然のものなので、その流れをいかす、というのが大切なのだそうです。そこで、ひとつひとつのグリーナリーを見て、その植物が成長してきた方向に向かうように活けていきます。

花の大きさのバランスをみつつ、活けていきます。

ここでも、それぞれの花の数は、「Odd Number(奇数)」か、「Even Number(偶数)」か、など、英単語の勉強を交えた質問が飛びます。動きのあるアレンジメントをつくるために、偶数ではなく、奇数の花を使うことが、ひとつのポイントになるそうです。

いよいよ本日の主役であるアジサイが登場。

この日、用意されたお花を全体的に見て、フィオナさんと生徒さんとで話し合って決めた、「本日の主役」となる花がアジサイ。これを最も生かせる場所に配置します。

いよいよ配置を決定。オアシスに挿します。

袋からごろごろと木の枝とコケがでてきます。

フィオナさんのスタイルは、常に自然を意識して、ただ色や形が美しい花を使うだけでなく、ハーブやコケ、木の枝や葉など、自然の素材をふんだんに使うこと。この日も脇に置かれていたビニールの中身が気になっていたら、そこからごろごろと木の枝とコケが出てきました。

枝をポイントとして、正面にとりつけます。

さらに、美しく垂れ下がるコケを、花瓶の縁取りのように挟み込んでいきます。

フィオナさんらしい、美しいコケづかい。

たれさがるコケのテクスチャが美しいです。

最後に、足りない部分を補うように、グリーンや脇役の花を入れて、整えていきます。

最後の仕上げです。

ということで、スタートから約1時間半、ナチュラルなテイストを保ちながらもとっても華やかな、大きなアレンジメントができあがりました。

生徒さんも大満足のできあがりです。

この日のレッスンではこのほかに、さらに小さなアレンジメントをひとつ作成。今回の生徒さんの場合は、午前中の一般英語のコースをとりながら、午後のお花のオプショナルコース1週間3回のレッスンで、フラワーマーケットの見学、ブーケ2つの制作、そしてこの日アレンジメント2種の制作と、盛りだくさんの内容だったそうです。

エクセル英語学校では、このように、英語を学びながら個人のニーズに合わせて、オプショナルのお花のコースも1週間からアレンジ可能なので、短い留学期間でもちょっと違うことも挑戦してみたい、という方には最適かもしれません。

特にフィオナさんのお花のセンスは、私も大好きで、また彼女のレッスンでは、生徒さんの自主性を大切にしながら的確なアドバイスをしてくれるのを拝見して、私までとってもすてきな見学時間をすごさせていただきました。

エクセル英語学校のウェブサイト
http://www.excelenglish.co.uk

10.5.13

試験に出ないふたつのこと。

まずは問題です。これ、なんだかわかりますか?

ヒントはこの茎の形状でしょうか。

ちょっと近づくと、こんな感じです。

とんがってます。

正解は、チャイブのつぼみです。

昨日、に行って、私がスペースをお借りしている「畑の大家さん」からいただいたのです。「サラダにつぼみを散らすとおいしいのよ」と。ネットで検索してみると、つぼみもさることながら、お花を使ったサラダや天ぷらなどいろんなレシピが。チャイブの葉っぱは、前々から大好きでしたが、お花やつぼみが食べられることは、ぜんぜん知りませんでした。

平日の畑は、人も少なくて、ただただ鳥の声と風の音がするばかり。ふだんは臆病もので、人にあまり近づかないロビン(ご存知ない方のために、ロビンというのはこんな鳥です。一晩中貧乏な家族が凍えないようにと、羽をパタパタさせて、風を送って火を守ったので、胸が赤くなったと言われている、と聞いたことがあります。けど、これは諸説あるらしい)が、やたらと近くにやってきます。

気がつくと、長靴のすぐ横にいたり、土に振り下ろした鍬のすぐ近くをうろうろしていたりして、ハラハラしてしまいます。なんだって、こんなに近くに来るのかしら、とよぉぉぉく観察してみると、くちばしになにやら不気味なものくわえています。

足がいっぱいついた小さい虫とか、にょろにょろ蠢く小さなミミズとか。

正面から見ると、なにやら動く口ひげをたずさえた、エルキュール・ポアロか、サルバドール・ダリか、という感じですが、これその場で食べるわけじゃなくて、できるだけいっぱいくわえようとしているみたいで、ひどいとき(すごいとき、と言うべきか)は、4つくらいいっぺんにくちばしにくわえるのです。よくも器用に、前にくわえている虫を落とすこともせずに。

そして、これ以上もう、くわえられない、っていうくらいの量になると、ぱたぱたーっとふたつ隣の畑の小屋の裏に消えていきます。どうやら、雛に与えるために、虫のいっぱい出そうな耕し中の土のまわりをうろうろしては、せっせと運んでいる様子なのです。

「畑の大家さん」によると、もう少し雛が育って、大きくなってくると、もっと大きい虫を選んで運んでいくのだそうです。「まだきっと小さなベイビーなのね」と。それにしても、あんなかわいい顔して、口からにょろにょろ虫を出している姿は、まぁ、クリスマスカードには不適切ですね。

畑に行くと、生活にあまり役に立たないかもしれないけれど、興味深いことをいろいろ学べます。








4.5.13

紙の本の贅沢時間。

電子書籍の便利さは捨てがたいのですが。

私のデスクの左端には、常時、読んでいる途中の本、次に読まなければと思っている本が、かなり高く積み上げられています。いま数えたら35冊。英国が地震のない国でよかった(いまのところは)。

とはいえ、最近は、私もKindleを愛用していて、以前よりも紙の本を読むことが少なくなりました。旅行のときなど、限られた荷物のなかで、Kindleをひとつもっていけばいいのは、代え難い便利さですし、また、海外在住者にとってはいちいち高い送料をかけて、日本から本を取り寄せるよりも、経済的に、そして瞬時に手元に読みたい本がやってくる電子書籍は、10年前から考えたら奇蹟のような存在です。

それでも、読みたい本に限って、電子書籍になっていないことがいまだ多く、なんだかんだで、この本の塔が低くなることはありません。今週末、英国は月曜日がバンクホリデーで3連休なので、これを読み出したら、絶対ほかのことができなくなるに違いない、ということで、がまんしてきた禁断の果実に、ついに手を出しました。

紙の本の読書は、電子書籍の読書よりも贅沢だなぁと感じます。それは、そこにかけられている物資や労力などコストの違いということもありますが、なによりも紙の手触りや、インクのにおいといった五感に訴えてくるものが大きいと思います。

また、電子書籍で本を読み始めたときに、軽い衝撃を覚えたのは、本が「突然終わる」ということでした。それは、コンテンツとしての内容が突然終わるわけではなく、なんというか、あとどのくらい残っている、という明確な感覚のないままに夢中に読み進めているうちに、突然「はい、おわりっ」と言われる感覚なのです。

もちろん、Kindleも下の方をちゃんと見れば、「残り何パーセント」とか、聞いてもいないのにご丁寧にも「読み終わるまであと何分」とか、出ているのですが、本を夢中になって読んでいるときというのは(私だけかも知れませんが)、そんなことは見ちゃいないのです。それで、最後のページで、突然にバサッと切られるような、「えっ、おわり??」という感覚があるのかな、と思いました。

この感覚を体験して初めて思ったのが、私たちが紙の本を読むとき、通常、ページをめくるたびに、左手から右手へと一枚一枚紙の重みが移行していく、これって、実は無意識のうちに、お話の終わりへと向かっていく心の準備を促しているのではないか、ということです。特に気に掛けていなくても、残り数ページになったら、ああ、もうすぐ終わりなんだなと、否応なしに意識する。なるほど、こんなふうに終わるんじゃないかな、という、考えをめぐらせる。それは、2時間ドラマを見ているときに、1時間半経過したら、そろそろ種明かしでしょう、と準備する感覚と似ているかもしれません。

そんなふうにして、読書は目を通じて、脳にいき、あとは脳の中で完結するもの、と思っていたら大きな間違いで、読み手がページをめくる指と、手首と腕にかかる重みとで、もっと物理的に本をとらえ、そしてこの物理的信号をもとに、思いのほか能動的に起承転結を受け入れる準備をしているんだなぁ、と。あまりに身近なアクティビティで、改めて考えることもしませんでしたが、読書って実は、目と頭だけでしてるんじゃないんだな、と思ったのです。

これからの時代、紙の読書は、ますますラグジャリーなものになっていくのでしょうか。一抹の寂しさを覚えます。

2.5.13

クイズはお好き?

チームごとにテーブルを囲んで。


「英国人の紅茶好き」ほど、世の中には知られていないかもしれませんが、英国人は「クイズ好き」です。

多くのパブが、クイズナイトを設けていて、週に一度、そこかしこのパブでクイズ大会が行われています。チームで参加することが多く、たいてい、ひとり1ポンドとか2ポンドとかの参加費を払って、チームで1枚解答用紙をもらって、司会者が読み上げる問題の答えをその用紙に書き込んでいき、最後に回収されて採点され、1位のチームにはドリンクとか、賞品とか、はたまた賞金が贈られます。

というわけで、普通のパブクイズとはちょっと違いますが、英国ジャパン・ソサエティが主催する「日英パブ・クイズ」に参加してきました。

ジャパン・ソサエティはこれまでにも何回かパブクイズを開催していて、日本に関する問題、英国に関する問題を日本語と英語で交互に読み上げられるので、チームは日本語が分かる人と英語が分かる人の混合チームでなければいけません。今回は、鹿児島日英協会の方々が来英中ということで、どうやら、鹿児島に関する問題も多く出題されるもよう……。

鹿児島日英協会の方が、ユーモアたっぷりに英語でご挨拶されました。

顔写真がずらーっと50並んだ用紙が配られ、その人の名前を書いていく「写真問題」からはじまり、今回も英語と日本語で交互に問題が読み上げられる日英の一般問題もあり、チーム内で、日本語のわからない人がいたら、みんなが一斉に小声で通訳したり、はたまた、日本語と英語だけでなく「とんち」を要する問題も。例えば、いくつか並んだ写真や絵から探検家の名前をあてる、という問題がこちら↓。

● + 湖の写真 シャツのイラスト 

で、答えは「マルコ・ポーロ」といった具合。湖の写真を見て、湖の音読みが「こ」であることがわからないと答えられないので、日本語の知識も必要になるというわけです。

この探検家あて問題のなかから、傑作だったものを皆さまにも一問。

「鐘は、鳥ですか?」

さて、これ、探検家の名前なのですが、おわかりになりますか〜?
(答えは最後に)

向こうに見えるのは「写真問題」の問題用紙。見たことあるのに誰だっけ〜?というのが多いのです。

3時間ほどの死闘(大げさですが)の結果、我がチームは、14チーム中6位。はぁー、難しかったけど、おもしろかったです。

企画してくださった皆さま、問題を作ってくださった方々、ありがとうございました。次回も楽しみにしています。

配られた「祭」手ぬぐいを額に奮闘する皆さん。

<クイズの答え>
鐘は、鳥ですか?

Is a bell a bird?

イザベラ・バード(イギリスの女性旅行家。ウィキペディアはこちらからどうぞ

28.4.13

すべては船の上のこと。

船に乗ったところまではよかったのです。



夫とふたり、うちに帰るためのバスをビクトリア・コーチ・ステーションで待っている。
バスは16:21の予定で、腕時計は4時を指している。バスはまだ来ない。ちょっと周りを見てくるね、と荷物を夫に預けて、そのまわりをぶらりと歩きに行った。

どこをどうやって歩いたのかよく分からないけれど、気づいたら道に迷っていて、誰かに道をたずねようとそこにあった大きなビルに飛び込むと、どうやらそのビルは、税務署のビルらしかった。受付には何人か人が待っていたので、私も道をたずねるために人々の最後に並ぶ。

と、見覚えのある顔が急ぎ足でエレベータに乗り込んだので、私も急いで彼女の乗ったエレベータへ。目の前でドアが閉まったエレベータのボタンを押すと、ドアが開いて、「あっ」と彼女も。「覚えてますか? 昔○○でお世話になった××です」と向こうから挨拶され、「もちろんです。私も××さんだ、って思って、それで追いかけたんです。実はいま困っていて……」と話を続けようとしたら、彼女の必要な階にたどり着いてしまい、「ごめんなさい、私ミーティングに遅れそうで急いでいるので、今度またゆっくり」と言い残し、彼女は去っていった。

腕時計の時刻は、すでに4時15分を指している。もうバスには間に合わないかもしれない。夫に連絡しなければとポケットの携帯を探すと、見たこともないNokiaの携帯がポケットに入っている。私のiphoneはない。どこかで誰かの携帯を入れ替わってしまったのだろうか。私は夫の携帯の番号を暗記していないので、よその電話からかけることはできない。どうしよう。

なんやかんや、歩き回っているうちに、ずいぶん遠くまできてしまったようだ。これはもう、歩いて道を探すよりタクシーに乗った方が早いかもしれない。見ると、道にはずいぶんたくさんの「TAXI」の黄色いランプが行き来しているようだ。

どこで手渡されたのか、私の手のなかには長ネギがあって、空車の注意を引こうと長ネギをぶんぶんと振り回し「タクシー!!」と大声をあげてみる。ところがよく見ると誰かが乗っているタクシーばかり。周りには、いつのまにやら、ずいぶんたくさんの人が同じようにタクシーを探しているようで、皆が必死に空車を探している。隣のおばさんは、ぐいぐいと私を押してくるし、ややいらいらし始めたところ、黄色いランプのタクシーの一群が近づいてきた。

「よかった!」と思って、ネギを振っていると、近くまで来てみたら、なんとそれらは、「TAXI」の黄色いランプをつけた、A3ほどのボードを持った人々の列だった。ボードには、それぞれタクシー会社の名前と電話番号が書かれていて、しかもなぜか全員日本人で、時代劇のかごの担ぎ手の衣装を身につけている。回転寿司で「茶碗蒸し」とか「味噌汁」とか、「目録もどき」がまわってくるのに、ちょっと似ている。どうも二人一組で一人がボードを掲げ、もう一人(こちらは普通の洋服を着ている)が御用聞き係のように付き添っているようだ。

これがどのようなシステムなのか、意味がわからなかったが、とりあえず、一番最初の人をとめて、「タクシーが必要なんです」と訴えてみる。ボードを持っていた男は、自分の頭上を指さし、「じゃあ、この番号に電話してください」と無表情に言う。「自分の電話がないので、あなたの電話から電話してもらえませんか」と言うと、「それは先方に迷惑がかかるので」と言う。「先方、って、あなた、このタクシー会社の人じゃないんですか」と聞いてみるも、「だから、僕はいいけど、それって先方に迷惑でしょう。わかりませんか」とわからないから聞いているのに、行き場のない話の展開。

これ以上食い下がっても、答えを聞けそうにはないので、そばにいた人に、「すみません、携帯を貸していただけませんか」とお願いしてみる。すぐ隣の人は、ちょっと眉を寄せて、1センチほど顔を左側に向けただけで声もなく「NO」の意思表示。

仕方がないので、一縷の望みをかけて、ポケットから件の携帯を取り出すと、この携帯、なんだか一段と小さくなっているような気がする。パカッと縦に開くタイプで、カラフルな小石のような異様に小さいボタンである。ボタンの配置も「始まりのカギ括弧」と「とじるカギ括弧」を縦につなげたような配置になっていて、かなり使い込まれているらしく、ボタンの横にある文字がもう消えて読めない状態になっている。へんてこなボタンの配列なので、どのボタンがなんなのか、非常にわかりづらい。なにげなく連絡先を見てみると、「まゆら」とか、「ゆうま」とか、いまどきの幼稚園児の名簿のように、ひらがな3文字の名前ばっかりで、やはり子ども用の携帯なのかも。

すると、ちょっと遠くから、私が困っている様子を見ていたっぽい人が、「どうしました?」と声をかけてくれて、「すみません、電話をかけたいので、携帯を貸していただきたいんです」というと、ん? どこかで見たことがある顔。

その人は、俳優の大鶴義丹だった。この人って、確かマルシアと結婚していた俳優さん?

「いいけど、自分の携帯はないんですか」と言われ、「どこかで入れ違ったみたいで、ポケットに人の携帯が入ってたんです」とその手に持っていたキッズ携帯を見せる。義丹はひとしきり、キッズ携帯をいじっていたが、「ボタンがどれがどれだかわかんないですね。僕のを使ってください。でも、この最初のタクシーは、やめたほうがいいかも、ですよ」とこそっと言われる。

「自分の携帯から呼べない、とか、言われたでしょう?」と。「そうなんです!」と私が言うと、「そんなのおかしいじゃないですか? これ、やくざ絡みですよ。次のにしたほうがいいですよ」とアドバイスされ、なにがどうなって、どういう根拠でやくざ絡みなのかはよくわからないけれど、なにやら納得してしまい、別のボードを掲げている人に声をかける。すると、そのボードを掲げていた人は、義丹の知り合いだったようで、「はいはい、タクシーですね、こちらの方に?」とスムーズに話が進み……。

と、いうところで、はっと目が覚めた。サン・マロからポーツマスに向かう船のキャビンで、横になってうつらうつらしていたら、夢を見ていたようだ。妙にリアルな夢だった。

ポケットには、iphoneが、ある。横のベッドでは、夫がぐーすか寝ている。陸はまだ見えない。

27.4.13

再び、サン・マロへ。


晴れた日の船の上からはこんなふうに見えます。


フランス北西部、ブルターニュ地方のサン・マロという街に、小旅行してきました。

サン・マロは、2年前にも1泊したことがあったのですが(この日この日のブログにちょっとだけそのことを書いています)、そのときはモン・サン・ミッシェルに行くための拠点、というだけで、街をちゃんと見ることができなかったので、いつか再び訪れたいと思っていたのでした。

なかなか趣のある街です。

サン・マロは、イギリス海峡に面した壁に囲まれた小さな街です。もともと1600年頃に要塞として壁がつくられ、第二次大戦時には、ドイツ軍の占領下となり、街の多くは戦火に焼かれ、戦後昔と同じように建て直されたようです。

街から突き出るとんがり頭の大聖堂のなか。ステンドグラスからの光が美しいです。

壁の下には、美しいビーチが広がり、引き潮のときには、ぽつぽつと周りに浮かぶ島に、歩いて行くことができます。これらの小さな島にもそれぞれ要塞があって、とても興味深いのです。


満潮時はこんな感じで、完全に海に囲まれています。


潮がだんだんと引き始め、細い道が浮かび上がって……。

最も潮が引いているときには、これ以上にビーチが広がります。

上の写真の左側の島に向かう道。こんなにくっきりと海から浮かび上がってきます。

このように水のなかに潜んでいる道を英語ではコーズウェイと呼ぶのだそうです。脇のビーチには、流れ着いたのではなく、地面にしっかりと根を下ろしている海草がふさふさとしていて、いま自分が歩いているのは、実はビーチじゃなくて海底なんだなーと、実感します。サンマロのこれらの島は、一日に2回、それぞれ4時間ほど陸続きになるのだそうですが、さすがに夜の干潮時に、これらの島に渡る人はいなさそうです……。

快晴の空の下、島の原っぱでピクニックを楽しむ人々。

絵になる読書風景。

初日の日中は、ブルターニュ地方にしてはありえないほどのお天気で、海水浴をする人もいたほど。日中と夜との温度差が20度もあって、一日に冬と夏が一度にきたような感じでした。


一転、夜には海から吹き込んでくる霧に街は包まれます。

ロンドンからは、飛行機や、またユーロスター、パリ経由で鉄道でも行けますが、前回同様、ポーツマスからフェリーで往路は船中一泊で、帰りは日中丸一日船の上で、のんびりと行ってきました。霧のなか、なにも見えない海の上で、本当に少しずつ陸がうっすらと見えてきたり、街のなかで頭ひとつ突き出た大聖堂の塔が、意外なほどいつまでも水平線上に見えたりする、そういう感覚は船でないと体験できないので、移動時間はかかりますが、これはこれでおすすめです。

21.4.13

はじめての畑しごと。

ロンドンでは、共同菜園が大変な人気で、ほとんどの共同菜園では、何年待ち、ということも珍しくありません。

車なしの生活を送っている私もやはり、歩いて行ける範囲の菜園のウェイティング・リストに名前を入れてもらっていますが、もう5年間も待っている人がいるのだそうです。

そんなおり、お友だちが「うちの菜園の一部を使いませんか」と声を掛けてくださり、調べてみたら、バスで10分くらいで行ける距離だったので、「ぜひぜひ」ということで、一時帰国した際に枝豆やらカボチャやら、初心者にしてはかなり野心的にいろいろな日本の野菜の種を買ってきました。

そして先日、いよいよ、お友だちが菜園に行く、という日に合わせて、畑デビュー!

お友だちの菜園。一区画がかなり広いです。

広大な菜園のなかの、やはりえらく広い一区画のなかの、そのまた一部、ということですが、それでも初心者の私には十分すぎる広さでした。

これが私が使わせていただく畑です♡ まずは雑草と格闘。

手袋から道具まですべて貸していただいて、雑草取りのイロハから教えていただき、「ああ、これは自分ひとりで一から、っていうのは無理だったなぁ」と実感しました。お友だちの菜園では、毎年馬糞を1トン注文して肥料にして完全オーガニックで野菜を栽培しているとのこと。私も収穫のその日を夢見つつ、熊手を振り下ろし、雑草を取り除き、土を耕して、この日はとりあえず、自分の菜園の三分の一をキレイにして、2種類の種を植えました。

さまざまな鳥の声を聴きながら(この友人はバードウォッチングが趣味なので、いまの鳴き声はなんとか、と、鳥の名前もいろいろ教えてもらいつつ)、広大な菜園内をぶらぶら歩いていると、人それぞれのやり方で畑をつくっていて、完全にガーデンのようにしている人もいれば、大きな温室を置いている人、草ぼうぼうでしばらく放置している人もいて、大変興味深かったです。

道具小屋の窓から見える飾りがキュート♡

また、多くの人が自作で池を設けていて、これ、なんのためかというと……。

じゃーん、これです! オタマジャクシを見たのも何年ぶりでしょうか。

野菜作りの天敵であるナメクジをカエルが食べてくれるのだそうです。自然というのはすばらしい。

道具用の小屋のドアを開けたら、蜂が巣を作っていたりして(幸い外出中のようで、なかにはなにもいないようでしたが…)、その見事な巣の出来栄えに感心したりしました。

手のひらに収まるくらいの小さな蜂の巣。みごとにまん丸です。

今年の私の課題は、仕事以外の時間は、なるべくコンピュータから離れること。その課題ともビシッとマッチしてくれる畑での作業は、力仕事で、翌日は筋肉痛でしたが、身体は痛くても、心はとってもゆるやかになっていて、こういう時間が必要だったんだなぁと思いました。

一部の種は、いきなり土に埋めないで、家で苗にしてから植えた方がいいよ、と、アドバイスをいただいたので、週末は家でも土いじりを…。

こちらは栗カボチャの鉢です。このほかにバジルや大葉、赤しそなどの種を仕込みました。

菜園のウェイティング・リストがなかなか動かないのも、まぁ無理はないですね。私も地道に勉強しながら、続けていけたらいいなぁと思います。