9.5.09

母校のホームページを見た

自分がすっかり親になる年代になっても、子どもがいないせいか、いまだに親目線で世の中を見られない私。

今日、なにを思ったか、母校の高校のホームページをのぞいてみた。

私が行ったのは、髪型まで指定のある校則でがんじがらめの私立高校。

靴下はレースがついてたらイケナイ、とか、カバンの幅は何センチなくちゃイケナイとか、「イケナイ」尽くしの学校生活の中で、いかに素早く駅で靴下を履き替えるかとか、パーマをかけても三つ編術でカバーでできる方法とか、要領よく生きる術だけを教えてもらったような気がする。

世の中変わればかわるもので、なんとデザイナー制服になっていて、ご丁寧にえらくスカした男性デザイナーの写真とプロフィールまで載っていて、正直言ってかなりコッ恥ずかしい。

Q&Aのページを見たら、「校則は厳しいですか」というえらくストレートな質問(笑)が載っていて、それに対する回答がまた、なんともはや。

「将来どこに行っても恥ずかしくない社会人としての資質」、「基本的生活習慣、礼節・公共心・他人への思いやりなど内面的なことまで教員は指導」、「木目細かな生活指導」などという言葉を見るにつけ、その実、なーんも変わってないんだろうな~と思うことしきり。

カバンの持ち方まで注意することが、「どこに行っても恥ずかしくない社会人」を育てることになるのだろうか。

そもそも、「恥ずかしくない社会人」っていったいなんだろう。

おんなじカバンの持ち方をして、おんなじ挨拶をして、おんなじ歩き方をして、おんなじ靴下の折り方をした「恥ずかしくない社会人」がボコボコ量産されていくことのほうが、よほどそらおそろしいと思うのだけれど。

いまだに、戦争になったときに、統率しやすい人材づくり・・・なんでしょうかね。

とりあえず、個人的には朝礼での「前へならえ」から、まずやめてもらいたい、と思ってしまうのですが・・・。そんな私だから、実は「日本に住んでいない」だけのつもりでも、本当のところ「日本に住めない」のかもしれない・・・と、いまさらようやく気づき始めた今日この頃・・・。

8 件のコメント:

  1. KYOさんの記事を読んですぐ、自分の高校のホームページを覗いてみました。実はこれ、初めての体験!
    不思議だわ~ほんとに。わたしにとって高校は、とても昔の世界のことなので、そんな所にホームページが存在するなんて思いもしなかった!そして、吹奏楽部のホームページを見た時にゃあ、もうほんと、なんとも言えない気持ちになって、さっそく覗いてみました。そしたら……まあほんまに今の子達の、今の子達らしい記事や写真が満載!女の子多いしっ!
    もうガンガンに36年も前の思い出が押し寄せてきて、そりゃあ楽しい時間を過ごせました。
    ありがとう~!

    わたしの高校も、当時はガリガリの進学校で、吹奏楽部なんぞに入って朝から晩まで楽器吹いたり叩いたりしてる連中のほとんどは落ちこぼれでした。わたしもその一人。
    でも、校則も勉強もクソくらえ~の先輩を見習って、わたしもKYOさん同様、いろいろとやってましたよ。

    あのね、最近よく旦那が言うんです。もうあんたは日本には住めんって。まあ、そんなこと、だいぶ前の、日本に居た頃から分かってたんですけどね。将来どこに行っても恥ずかしいっぽい人間だも~んだ。
    ほんと、あの、前へ倣えの体質、出る釘は打ての性質、なんとかならないのかなあ……。

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  2. まうみさん~こんにちはー。
    コメントありがとうございました。

    私も卒業以来、ほんと初めて検索してみたんですよ! なんでそんなことをしてみようと思ったのか、それすらよくわからないんですけど、急に見てみたくなったんです、興味本位で。

    やっぱりまうみさんも・・・日本には住めない・・・?

    「どこに行っても恥ずかしいっぽい人間」にはうけちゃいましたが(笑)、私も「ひとって生きてる限りは恥ずかしいことの連続じゃないのか」って思うんですよ。で、それを経験していくからこそ、幅とか深みができてくるんじゃないのかって。

    だから、恥ずかくてどこが悪い、って思っちゃうんです。しかも誰に対して恥ずかしいのかって。ねえ、そうですよね。

    はっ、また熱くなってしまった(笑)。我々のような海外在住組は、多かれ少なかれ、同じような感想を持っているかもしれませんね・・・。

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  3. 母校、さっそく検索しましたよ~。

    我が母校のトップページから校歌のメロディが朗々と流れたり、カヌー部なんてあってびっくりでしたが、女子テニス部の写真を見たら、途端にあまじょっぱい気持ちになりました。
    ついでに大学の母校も、お世話になった先生が教授に出世していたのを確認できてほんわかしたり。ネット上の母校に対するいろんな噂や中傷まで。校門の銀杏が色づくまでに彼ができないと一生独身説等、今でも伝説は脈々と受け継がれているようです。いとをかし。タイムスリップの旅、楽しかったです~!素敵な郷愁に浸らせてくれて、KYOさんありがとうございます!

    続きます~



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  4. 長文のため続きです~

    さて、海外在住者の日本文化に対する愛憎入り交じった気持ち、とっても自然だと思います。ルーツに誇りを持ちつつ、融通の利かない狭い価値観を窮屈に思うっていうのは、日本を離れた人ならば誰でも感じるのではないでしょうか。あんなに大好きな日本なのに、ずっと生活するのはちょっとキツいかも、ってなるんですよね。
    たま~に海外組でも、日本への愛の部分がほとんどない日本人を見るとちょっと寂しくなります。

    日本を離れて複数の国の文化を背景に家族を持って生活してずいぶんになる、とあるお友達、彼女は日本の今時についてはもちろん浦島太郎、日本語もややぎこちないときが。(でも日本文化を愛し、教師として子供たちに教えています)で、わたしが『Ms.○はもう日本人じゃないよね。自分のこと何人だと思います?』と聞いた所『地球人!』と即答したのがずんと胸に響きました。自分の子供たちのためにもブレちゃいけないから、そう言って育てているんですって。その心の寛容さ、わたしも持てる様になりたい、と強く思ったのでした。



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  5. ししははさん、こんにちはーー。

    こんな独り言っぽい日記にもコメントいただき、本当に恐縮です。ありがとうございます♪

    なんかししははさんの母校、楽しそうですね~。いいなー。学校の伝説とか、そんなことまでホームページで見れちゃう! なんか私の行った学校とはぜんぜん違うような気がします。

    確かに同じ日本の学校でもいろいろですよね! うちの弟が行った高校なんて、自由そのものでした。

    私のこの反発心は、「日本の教育制度」というよりは、固定概念に固まった「大人たち」に向いたものなのかもしれません。ふつうは大人になったらある程度、この固定概念に順応しながら、ちゃんと折り合いをつけて生きていくのでしょうけれども、いつまでも青臭く、それをうまくやっていく自信がないってことで、

    おや、もう日本には住めないのかな

    という発想に結びつくのかな、という気がします。

    私も続きます(笑)~。

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  6. 自分のアイデンティティで、私の韓国語の先生が話していたことを思い出しました。

    彼女の生徒さんのなかには、お母さんが韓国人、でも自分はイギリスやアメリカで生まれ育った、という生徒さんが何人かいるらしいのですが、彼らが

    「I am British (American) but my mother is Korean」

    って話すのが悲しい、って言っていました。これは私もけっこうびっくりでした。「I am half Korean and half British」ではなく、私はイギリス人、だけどお母さんは韓国人、なんですよね・・・。

    私は好きか嫌いか、という部分を超越して、桜を見て春を感じたり、高い空に冬を感じたり、「おくりびと」を観て死者へのリスペクトに感動したり、自分のなかにどうしようもなく日本があるのを感じます。

    これは何年海外に住んでも、日本語がおかしくなって、きっと変わらないだろうな~という気がします・・・。

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  7. ごめんなさい!我が母校への中傷および噂と言うのは2chで見たのです。学校名で検索したら、芳ばしいタイトルのスレッドを見つけたもんで、ついふらふら~っと。
    お友達の韓国語の先生の嘆き、よくわかります。でも、血統主義ではなく、生地主義の文化というのも私は好きなんです。わたし自身、父は九州男児ですが自分は違う地方で育ったため九州人だとは思いませんもん。
    ここ中国のInternational schoolはそんな子ばっかりです。PRC国籍は入学不可だからです。一見中華系に見える彼らですが欧米諸国の国籍人です。
    中華系だけではなく、韓国人も子供の通う学校の一大派閥ですが、これは世界中のInternational schoolに言えることなんだそうです。本国の教育よりも海外の教育を好んだり、教育熱心な文化でイギリス・アメリカ等の良い大学に進学をさせたい人が多いんだそうです。また、世界広しといえども、海外で、韓国語の学校というのは日本くらいにしかないんだとか。つまり、通わせたい人だけではなく、他に選択肢がなくて現地の学校やInternational schoolに通わせざるを得ない人もいるということです。
    そんな訳で、韓国人の方が、日本人よりも移住後も自国の文化を保持することが難しいんじゃないでしょうかねぇ。

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  8. ししははさん、こんにちはー。

    2chでしたか! また楽しそうなアイデアを・・・。私も調べてみようかな・・・。

    血統主義と生地主義、興味深いですねー。ずいぶん前になりますが(日記にも書いたので読まれたかもしれませんが・・・)、ロンドンで「ハーフ」というエキシビションがあって、日本人のハーフの子たちのアイデンティティについてやっていたんです。それが実におもしろくて、日本に一度も住んだことがない、モロッコ人のとのハーフの子ですら「I think I am half Japanese and half something else」って言ってるくらい、日本のアイデンティティって強いんですよね。たまたま取材した子たちがそういう人ばかりだったのかもしれませんが・・・。

    なるほど、韓国の学校って少ないんですね・・・コミュニティは大きそうなのに、不思議ですよね。そういえば、韓国の教会で韓国語講座やったりしているって聞きました・・・。

    ちなみに私も半分大阪、半分東京ですが・・・100%日本人という意識のほうが強いです(笑)。

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