20.3.12

電話が鳴り止まなかった17年前のあの朝から。



ちょうどこれを書いている1時間ほど前、日本時間の3月20日午前8時ごろに、霞ヶ関駅では恒例の慰霊式が行われたという。地下鉄サリン事件が起きて、今日で17年ということだ。

あの朝のことは、いまでも鮮明に覚えている。朝、会社に着いたら、すでに、テレビで事件を知った関係者の方から私たちの無事を確認するための電話が鳴りっぱなしだった。幸いなことに、私が働いていた編集部の人間で被害に遭った人はひとりもいなかったが、全員、似たような時間帯に地下鉄を使って通勤していたことを考えると、これは不幸中の幸いだったと言うべきだろう。

1995年という年は、1月に阪神・淡路大震災があり、3月にこの地下鉄サリン事件があり、物理的にも精神的にも日本全国が揺れに揺れた年の始まりだった。私はこの年の8月の終わりにロンドンに来たのだが、それは、このふたつの出来事とまったく因果関係がなかったとは言い切れない。

このふたつの出来事は、絶対の安全を約束された場所なんて、この世の中にはどこにもない、ということを証明してくれたし、そこには少なくとも「海外なんて危ないから」という引き留めの言葉を、両親に飲み込ませるだけの力があった。

なにはともあれ、そんなふうにして、ロンドンに来てからも、95年に日本で起きたふたつの出来事が特別なことじゃない、と思い知らされるようなことがいくつかあったなぁと思う。

海の向こう側で起きた9.11のような大きな事件はもとより、99年にSOHOで起きた釘爆弾事件は、会社から歩いてわずか10分ほどの距離で、救急車とパトカーの不穏なサイレンのなか、家に帰ってテレビをつけたら、昼時にのんきにお弁当を広げていた公園が、血まみれの人々の一時救出場所に早変わりしていて、背筋が凍ったり。

2005年の同時多発テロや、昨年の暴動など、ロンドンもこの17年間にいろんなことがあった。私たちは世界中のどこにいても、あまりに不安定な椅子の上に腰を下ろしている。でもそれは、生が死を内包している限りは、そして「死」に接近することをリスクと呼ぶのであれば、仮にこの世にテロがなかったとしても、地震がなかったとしても、放射能がなかったとしても、「誰も」そこから逃れることはできない。

すごく当たり前のことなのに、ときどきヒステリックな論調のなかに、「もしもし、お忘れかもしれませんけど……」って、肩をとんとんしたくなることがある。

実は、いとうせいこうの「ワールズ・エンド・ガーデン」という小説を数日前に急に読みたくなって、本棚から引っ張り出してきて読み始めた。91年のバブルの真っ最中に出版された小説で、東京の一部を地上げ屋が買い上げ、トレンドセッターがイスラム教をファッションとして使って「ムスリムトーキョー」と名付け、地価を引き上げようという試みを縦軸に、宗教、ドラッグ、同性愛、バイオレンス、精神破綻といったお決まりの横軸が絡んでいく。

20代前半で読んで、自分自身のなかではいままで読んだ小説のなかで「おもしろかったベスト10」に入る、と思っていたこの小説を、私はついに最後まで読み通すことができなかった。

メンタリティがあまりに浅く、バブリーで、おそらくこれを読んだときの自分こそ、「人は誰でもいつか死ぬ」ってことを忘れてたんじゃなかろうかと思ってしまう。永遠に生きられる人なんてどこにもいないのに、なにか価値観がおかしい。

この時代の恩恵を甘受した記憶はあまりないけれど、バブルな価値観は音もなくあらゆる毛穴から侵入してきて、私もきっと知らないうちに冒されて、麻痺していた部分があったのだろう。そして、きっと、これは、私だけじゃなかったんじゃないかな。

長いか短いかは自分でコントロールできることじゃないけれど、いつか終わる人生なのだから、ささやかでも美しいものであってほしい。私のも、あなたのも。

19.3.12

地平線の上の水平線の上を船がすべる。

なんのこっちゃ、と、お思いでしょうか。

こういうことです(↓クリックして拡大)




週末に知人の家を訪ねて、ロンドンから南西に向かって、美しい丘の連なる一帯に行ってきました。

丘の上から見晴らすと、また別の丘が前方に広がり、その木々の上に海があり、その海の上を船がすべっていくのが見えたのです。この写真からわかるでしょうか。

当たり前のことなんですが、地球はまるいんだなぁと思いました。

丘の上に海が見えることだってあるのだから、本当になんでもアリなのかもしれないな、って。

天は、人の上に人をつくらず、丘の上に海をつくれし。

ちょっと意味不明になってきましたが……。
のんびりとしたよい週末をすごさせてもらいました。


12.3.12

ロンドンで迎える震災一周年


3月11日、皆さまはどのように過ごされたでしょうか。

被害の大小にかかわらず、おそらくすべての日本人に物理的、心理的になんらかの痕跡を残した東北大震災から1年。各地でさまざまな式典や、イベントが行われたようですね。

ここロンドンでも、日本大使館での式典をはじめ、いくつかのチャリティイベントなどが行われたようです。

私自身は、というと、なんとなく日本に住んでいる人たちと同じ時間に気持ちを沿わせたくて、むりやり朝5時半(日本時間の午後2時半)に目覚まし時計をセットして、5時46分(日本時間の午後2時46分)に1分間の黙祷を捧げました。どうか、亡くなった方々の魂が安らかに慰められると同時に、生きている私たちの心も安らかに、日々平穏な気持ちですごしていけますように。平凡ですけれども、そう祈らずにいられませんでした。

そして、その2分後にはまた、布団にもぐりこんでしまったのですが。

さて、 二度寝のあと、9時前には家を出てピムリコのカーブーツセールに出店してきました。11月を最後に、冬の3ヵ月間お休みしていたカーブーツセールを、今月から再開しようということになり、 今月からまた月末の週末に月例セールをすることになりました。

そして今月は、1周年という節目でもある3月11日がたまたま日曜日、ということで、フルメンバーではないのですが、できる人だけでも、小規模に出店しましょう、という流れとなったのです。

結果的に、売り上げ自体は122.88ポンドと、それほど大きかったわけではありませんが、朝のニュースで、日本の震災一周年がトップで扱われていたこともあり、人々のなかでの震災に関する関心度が高まっていたところでの「震災チャリティ向けカーブーツセール」だったので、驚くほど多くの方が、私たちに話しかけに来てくれました。

「いまの日本の現状はどうなの?」
「政府の政策はちゃんと間に合っているの?」
「被災地での状況はどうなの?」

…と多くの質問が投げかけられました。これらの質問に対して、なるべく正直にわかる範囲で、分からない部分は分からないと言うことを恐れずに、自分なりにお答えしたつもりではいます。でも、普段からちゃんと現状把握のために、情報を収集する必要があるなぁと実感しました。

「協力してください、でも実情は知りません」というのは、実はとても勝手で無責任なことに思えてしまったのです。少しずつでも今後努力していきたいなと思いました。

それにしても、昨年の5月から続いている、このカーブーツセール。もともとは友人が持ってきてくれたアイデアでして、私、彼女が声をかけてくれたことに、心から感謝しています。

ミュージシャンがチャリティコンサートをして募金を募る、とか、デザイナーさんがなにかアイテムを作って売る、とか、自分の才能やスキルを生かしてできることがある方々は置いておいて、特にすぐに活かせる才能があるわけでもなく、ありあまる財力があるわけでもない人間にもできることはないだろうか。友人はそんなふうに考えて、不要品を集めて売ることを思いついたのだと言っていました。

私自身も、平凡な自分にできることはあるかしら、と頭のなかで悪あがきをしている最中に誘ってもらったので、同じ悪あがきをするのなら、体を使ってあがくほうが健全、と即そのアイデアに賛同した次第です。少しの時間と労力の提供と、人と出会っておしゃべりすることをいとわなければ、本当に誰にでもできること。しかも、これがけっこう楽しいのです。周りの友人も無理のない範囲で、物品を提供してくれたり、お手伝いに来てくれたり、すべての人の好意で成り立っていることなので、ポジティブな連鎖反応につながるのですよね。

これまで合計8回行われたセールで寄付した総計は、£1966.42になりました。本当にいままでご協力いただいた皆さまに心から感謝です。

今月は月末にもセールがありますので、物品のご協力はもちろん、朝だけ、昼だけ、午後だけ、といったご都合のよろしい時間だけでもかまいませんので、販売にご協力いただける方がいらしたら、ぜひお声かけください。

どうぞ今後ともよろしくお願いいたします!

3.3.12

時計が戻ってきた。



去年の12月10日に、バッテリ交換のために、近所にできた時計屋さんに持っていった腕時計が、ほぼ3ヵ月ぶりに昨日ようやく戻ってきました。

ダイバーズウォッチなので、毎回メーカーに送られ、バッテリ交換の際に浸水テストもしなければならず、通常1ヵ月くらいはかかるのですが、今回はガスケットという部品の交換が必要だったようで、それを日本から取り寄せなければならなかったらしく、こんなに時間がかかってしまったようです。

ぜんぜん高級なものではないし、買ったときの値段よりも、むしろその後のメンテのほうにお金がかかっているくらいですが、まだ日本で働いていた94年から使っているもので、私にとっては愛着のある時計です。

当時、足を骨折して入院していた母が、仕事で忙しいなか、よく病院に通ってくれた、と、誕生日プレゼントに買ってくれたのがこの時計。ちょうどその頃、少女まんがの編集者をしていた私は、担当していた先生の原稿が毎日毎日上がらず、原稿ができたら、会社に詰めないといけなかったので、毎朝母を見舞うたびに「昨日も原稿ができなかったから、今朝もお見舞いに来れたけど、今日原稿が上がったら、明日はお見舞いに来られないから」って、「毎日」言い続けていました(いま思うと、あのとき、原稿描けなくて苦しんでいた漫画家さんに感謝、なのですが) 。

あれから18年、一時期時計を着けない時期もありましたが、圧倒的に長い時間を共有してきた旧友のような存在。携帯電話を時計代わりに使う人が増えて、腕時計を身に着ける人が少なくなったとは思いますが、ただ時を告げるだけの携帯電話とは違って、腕時計には腕時計のよさがやっぱりあると思うのです。

携帯電話を買い換えるときに「泣いた」という話は聞いたことがないけれど、車を買い換えるときに「泣いた」というのは、よく聞く話です。車の免許も持っていない私が言うのも説得力ゼロなんですが、腕時計は確実に後者に近いものなんじゃないかしら、と、勝手に思ったりします。

2.3.12

霧の朝

朝、外に出たらものすごい霧。


いつもの森もこんな感じで、白いもやがかかっています。


精巧に編まれたレースのような木々の間をくぐり抜けて、フィールドに出ると……


うわっ、なんも見えないっ。お先真っ暗、ならぬ、真っ白です。雲のなかを歩いているみたいな、自分の足下とちょっと先しか見えないこの感覚、わくわくします。


ずっと先まで続いているはずのベンチとゴミ箱だって、手前のふたつくらいしか見えません。

森から駅前の商店街に戻ってきたら、 今日から日曜日まで開催される、フレンチ・マーケットが準備中でした。


年に3回くらいの開催ですが、その都度立ち寄るコーヒー屋さんのおじさんが、覚えていてくれて、「明日ねー」なんて声をかけあい……。なんか人里に戻ってきた気がしました。


1.3.12

朝ウォーク再開。



今朝、起きたらビックリの9時15分前。夫婦揃って、大人にあるまじき9時間睡眠の大寝坊で、 「うわー、どうしよう」と思ったのですが、やっぱり朝ウォークに行ってきました。

去年も確か、3月くらいから始めて、寒くなる頃にフェードアウトしてしまった、朝のジョグ&ウォーク。ここ数日間、ロンドンは最高気温が16度とか15度とか、寒くない日が続いているので、今週の月曜日から再開したんです。

朝の空気は、新しくて、まだなにも書かれていない真っ白な一日の始まりを感じさせてくれるし、なによりも森の中を歩いていると、鳥の鳴き声とか、木の間から射してくるお日さまの光の高さとか、昨日のつぼみが今日はほころんでいたりとか、一日一日、この季節は小さな変化があって、おもしろいのです。
(って、こんな大寝坊したら、変化もへったくれもないのでは、というご指摘は甘んじて受けます、今日は。今日だけよ)




Twitterのタイムラインなどを見ていると、この季節、過去の出来事についてなにかを納得しようとしたり、いままでの人間関係を整理したり、なにやら、全体的に振り返るフェーズに来ているのかなという気がします。

いまの自分をつくっているのは、紛れもなく過去の自分なので、未来を肯定するためにも、いままでの自分を認めてあげることって、たぶんとても大切なんじゃないかと思います。 でも、あんまり近視眼的になってしまうと、広いパースペクティブで、コンテクストとしてものごとを見ることが難しくなってしまう。

そんなときに、ちょっと外に出て、木々や土や鳥なんかの自然のなかに身を置いてみると、自分の「ちいささ」が、実はものすごく愛おしくて心地いいものだと気づいたりします。

煮詰まったら、外に出る。おすすめです。

23.2.12

面接すること、されること。



大学時代、就職活動をしていたときこそ、いくつか面接を受けたものですが(実際には書類とテストで落とされることのほうが多かったので、面接の数自体は思いのほか少なかったのですが。トホホ)、社会人になって以来、すっかり面接をする側になって、いままでずいぶんたくさんの方と面接を通してお会いしてきました。

自分自身と一緒にお仕事をしてくださる方を探すケースも、クライアントさんのために面接をすることもありますが、ほとんどが編集、ライター、デザイナー、カメラマン、コーディネーター探しにあたっての募集です。自分が深く関わっている職種ということもあり、たいていは作品と履歴書を拝見すれば、面接前にだいたいのことはわかります。

世の中には、面接の受け方とか、好感を与える受け答えの仕方とか、いろんなマニュアルがあるようですが、そんなことよりもなによりも、これからお仕事の面接を受ける方に、ぜひ、知っておいていただけるといいな、と思うことがひとつあって、それについて書こうと思いたちました。それは、自分が若かった頃に、誰かがこれを教えてくれたらよかったのに、と思うことでもあるからです。

面接というのは、面接官に自分を評価してもらって、採用か不採用かを決めてもらう場、と理解している方が多いと思いますが、実はそれだけではないと私は思うのです。

面接官があなたを評価している時間、それはあなたが面接官を評価する時間でもあります。企業の顔として、応募者と直接顔を合わせる重要なポジションに、その面接官を置く企業は、果たしてあなたが入りたいと思う会社でしょうか。その面接官は、面接を受けに来たあなたに対して、きちんと人として尊重した態度を取っていますか。

あなたが見られている時間、実はあなたも見ているのだ、ということを忘れないで欲しいのです。そしてあなたがいつか、面接をする側になったとき、自分が見ているのと同じくして、デスクの向こう側に座って小さくなっている人は、実はあなたを見て評価している、ということも思い出してもらえるといいな、と。

そういった難しい空間にあっても、卑屈になることもなく、尊大になることもなく、相手に敬意を払いながらちゃんとコミュニケーションを取れる人間でいたいものです。自戒の意味もこめて、そう思います。




21.2.12

デイビッド・ホックニー展

The Arrival of Spring in Woldgate, East Yorkshire in 2011 (twenty eleven)
Oil on 32 canvases (each 91.4 x 121.9 cm), 365.8 x 975.4 cm;
one of a 52-part work. Courtesy of the artist ©David Hockney
Photo: Jonathan Wilkinson

ロイヤル・アカデミーで現在開催中の「David Hockney RA: A Bigger Picture」に行ってきました。これは、デイビッド・ホックニーによって、過去8年間に描かれたランドスケープ画を中心に、1956年に制作されたものにまでさかのぼり、その世界を幅広く網羅した展示会です。

会場は13のセクションにわかれていて、展示数も非常に多く見応えたっぷり。特に2004年から2011年の間にヨークシャー・ウォルドで描かれたものが圧巻です。

私のお気に入りは「Woldgate Woods」という名前のシリーズです。

Woldgate Woods, 21, 23 & 29 November 2006, 2006
Oil on 6 canvases, 182 x 366 cm
Courtesy of the Artist, ©David Hockney
Photo: Richard Schmidt
この部屋には、Woldgate Woodsを描いた大きな絵が7点、展示されています。どの絵も同じ視点から同じアングルで描かれていて、その季節の移り変わりを感じられる作品です。ホックニーはイーゼルを同じ位置に構え、2006年の一年間、何度も何度もこの同じ場所に足を運んでこれらの作品を描いたのだそうです。

この部屋にいるだけで森林浴をしている気分になり、部屋のまんなかに横になって、森の風を感じたい衝動にかられます……が、もちろんかなり混んでますし、私もいい年をした大人なので、それはがまんしました。

ここ最近のホックニーは、スケッチにはiPadを使っているそうで、iPadで描かれた作品もかなりの数が展示されていました。

The Arrival of Spring in Woldgate, East Yorkshire in 2011 (twenty eleven)- 2 January
iPad drawing printed on paper,144.1 x 108 cm; one of a 52-part work
Courtesy of the artist, ©David Hockney
こちらの作品もiPadで描かれた作品。新聞で読んだところによると、ホックニーが愛用しているのは、「Brushes」(www.brushesapp.com)というペインティング・アプリだそうです。私も思わず購入してしまいました。

現在のところ、オンラインでの前売りチケットはほとんど完売状態ですが、当日の朝並ぶことでチケットを購入することができるようです。かなり見応えのあるエキシビションですので、時間をたっぷりとって、じっくり見学されることをおすすめします。

個人的にはとても幸せな気持ちになれるエキシビションだと思いました。

「David Hockney RA: A Bigger Picture」(2012年4月9日まで)
入場料:大人14ポンド
Royal Academy of Arts
Burlington House, Piccadilly, London W1J 0BD
www.royalacademy.org.uk



さて、実はひとつ追記があります。このエキシビションに行ったあとで、このホックニーが通った「Woldgate Woods」にぜひ行ってみたい! と思った私。ネット上で検索しているうちにショックな新聞記事を見つけました(ご興味のある方は「mail online david hockney woldgate woods」というキーワードで検索してみてください)。

なんとこの森に、粗大ゴミを投げ捨てる人が多く、景観が損なわれているというのです。ゴミといっても、大型テレビとか、冷蔵庫などの家電、古タイヤ、ガスボンベなど、ほんとうにひどいものです。

とても悲しくなってしまいました。美しい風景が絵のなかのキレイ事だけになってしまうのは、あまりに切なく、そして腹ただしいことです。身勝手なポイ捨てを防止する方法を私たちひとりひとりが探っていかなければいけないな、と心から思いました。



20.2.12

International Fashion Showcase 2012

日頃はまったくもってファッションとは無縁の私ですが、珍しくファッション絡みのプライベート・ビュー・レセプションに行ってきました。


ブリティッシュ・カウンシルとブリティッシュ・ファッション・カウンシルの主催で、19カ国の大使館がそれぞれの国の若手デザイナーの作品を紹介する「International Fashion Showcase 2012」。ロンドン・ファッション・ウィークの一環として今年初めて開催されるイベントです。こちらに、日本大使館も参加しているということで、お邪魔してきました。

今回のイベントに参加されている日本人デザイナーはおふたりいらして、まず日本を拠点として活躍されている梶雅人(Kaji Masahito)さん。「Kabuto」と銘打った帽子のシリーズを展示されています。

ほんとうに兜っぽい作品がずらり。


ご本人もすらりと長身。雰囲気のある方でした。

もうおひと方は、昨年、セイント・マーチンズを卒業されてロンドンを拠点に活躍されている川西遼平(Kawanishi Ryohei)さんです。 今回発表されている「Entropy」というプロジェクトの根底には、昨年の東北大震災で感じたさまざまな思いがあるとか。

作品を身にまとったモデルさんたち。

川西さん(右)とレセプション・ドリンクのスポンサー、iSakeの太田久美子さん。
ファッションは完全に門外漢なので、多くは語れませんが、おふたりとも世界でご活躍されていく、これからのデザイナーさん。影ながら応援したいと思います。

こちらのおふたりのショーケースは、2月22日まで、サマセット・ハウス(Somerset House, Strand, WC2R 1LA)にて開催されています。ぜひお立ち寄りください。



<ブリティッシュ・カウンシルによる関連サイト>
http://backoftheenvelope.britishcouncil.org

<梶雅人さんの「Kabuto」サイト>
http://kabutobymasahitokaji.jp

<川西遼平さんのサイト>
 http://ryoheikawanishi.com


雪のない日曜日

あの雪の日曜日からたったの2週間。まったく同じルートを歩いてみました。



寒さがだけがびりびり伝わってくるような、そんな日です。


森を抜けると鮮やかな青空。


雪だるまのかわりに、こんな遊びも。

そして、公園を出たところで、スノードロップを見つけました。


英国では、スノードロップは春の訪れを告げる花。このまま暖かくなってくれるのでしょうか。

雪が消えてしまったのはちょっとさびしいけれど、これはこれで、気持ちのよい冬の日でした。

16.2.12

バレンタインでしたね。

皆さま、ステキなバレンタインをお過ごしになりましたか?

日本のバレンタインというと、チョコレート。職場の男性にも挨拶代わりの「なんとかチョコ」(私はこれを「Courtesy Chocolate」と命名したいところです)を用意したり、と女性はなにかと大変ですよね。

英国では、夫婦や恋人同士でカードをプレゼントし合うことが多いようで、また、カードには名前を書かないのが通常です。「密かな思い人」みたいな感じでです。とはいえ、「ハイ」と奥さんやダンナさんから渡されたら、ま、もちろん誰からなのかは火を見るよりも明らかなわけですけど。

我が家は、相方が体調を崩してしまい寝込んでいたために、結婚15年にして初めて、プレゼントをもらえないバレンタインでした(涙)。

ということで、ささやかながら、自分から自分へダフォデルを。奮発して2束も買っちゃいました(合計2ポンド…汗)。


口が狭いのに、挿しすぎの感もありますが…ご愛敬ということで(しかも写真、暗いし…)。

振り返ってみたら、実は去年の花も、自分で買ってました(爆)。

まぁ、いいんです。また今年もふたりでこの日を迎えることができたことに、感謝です。

5.2.12

雪の日曜日




ロンドンは、この冬初めての「ちゃんとした」雪の日で、昨日の夜から降り始めた雪が、北ロンドンの家のまわりでは、朝には10〜15センチも積もっていました。

これは散歩に行かなくちゃ、と、一昨年の冬に軽井沢に住む友人のお父さんからいただいたスノーブーツを出してきて、水筒にあつあつの紅茶とコーヒーをいれて、いざ出陣。


以下、またまた、散歩中に撮った写真で、ロンドンの雪の日曜日をお届けします。ご興味があったら、どうぞ。

27.1.12

Selfridges 'BIG BRITISH BANG`

「いつもなにかが起こっている!」がキャッチフレーズのマンモスデパート、セルフリッジズで、今年の春夏のイベントと限定商品のプレス・ビューがあるというので、行ってきました。

長テーブルにパーティーグッズがぎっしり〜☆

セルフリッジズのプレスチームの方々は、本当にいつも有能で、ときどきお仕事でご一緒するときにも、とっても気持ちのよい人たちなのですが、今日も流れるようなすばらしき説明でした(ソフィーちゃん、ありがとう)。

女王陛下の即位60周年、そしてロンドン・オリンピックという二大イベントのある今年、「英国を祝福しよう!」をテーマに、5月から8月にかけて、さまざまなセルフリッジオリジナル商品やイベントを展開していくのがこちらの「BIG BRITISH BANG」。

今回のプレス・ビューでは、数あるオリジナル商品の一部と、また各種イベントの紹介がメインでした。会場に入るとまず、まるで子どものお誕生会のようなながーいテーブルに並んだ、パーティー用商品の数々が(写真上)。こちらもほとんどのものが、セルフリッジズのオリジナル商品とのことでした。ビスケットやチョコレートなど、小さなものから椅子やテーブルまで、すべてが商品。


王室御用達手袋ブランドDENTSによるセルフリッジズ・オリジナル手袋も

5月4日から6月20日までは、女王が愛用しているデザイナー、ブランドのアイテムを特設コンセプトショップ「クイーンズ・ショップ」にて販売。王室御用達手袋ブランド「Dents」によるエキシビションもあります。

なかをのぞいてみたい〜。1951年のVogue誌

これは絶対に行かなくちゃと思ったのは、5月4日から6月10日まで開催されるファッションエキシビション「Britannica」。こちらでは、コンテンポラリー・ファッションの転機となったといわれる、60年前の英国のファッションが展示されます。

即位60周年記念クッションもいろいろ。かわいいものもいっぱいです。

6月21日からは、即位60周年から、オリンピックに軸足を移し、これまたさまざまなおもしろアイテムが登場する予定のようです。なかでも、セルフリッジズが「オリンピックのロンドンを生き残れ!」のキーワードだけをデザイナーに投げて制作依頼したという、サバイバルバッグ各種が興味深いのです。


例えば、こちらはアニヤ・ハインドマーチのサバイバルバッグ。一見フツーのトートバッグに見えますが…。

こーんなふうな解説書がついていて、バックパックになるという…
その実、頭にかけて、腕にかけて、くるりと背中にしょえば、バッグパックだったり、はたまた中身には、歩きやすいスニーカー、小さくたためるフォイル・ブランケットやリストバンドなどなど、サバイバルグッズ満載。ほかにも、ヴィヴィアン・ウェストウッド、ポール・スミス、マルベリーなど合計10名のデザイナーのおもしろバッグが限定販売されます。

また屋上スペースでは、ティールームやゴルフゲームも。こちらは5月31日から9月2日までのみのオープンとなるそうです。

エキシビションを見たり、お茶をしたり、という時間がないツーリストの方でも、この時期、おみやげになりそうなオリジナルアイテムがたくさん出回るので、ちょっと足を運んでみると、ほかでは買えないイギリスらしいおみやげが手に入りそうな予感です。

このカード、欲しい、と、じっと見てしまいました…。


こちらのカバー付きAtoZ、すごくすてきで、私も欲しいです…。

一連の「Big British Bang」は、5月4日から8月いっぱいまで。またひとつひとつのイベントについては、追って、時期がきたらご紹介しますね。

Selfridges & Co
400 Oxford Street, London W1A 1AB

24.1.12

こんなことが!

クイズです。これなぁんだ?


わかりますかねえ?

ではこちらはどうでしょう?


今朝洗い物をしていて、このグラスの内側をスポンジでごしごしこすっていたら、すぽーんと底が抜けたのです。

底が抜けるって、よく聞く表現ではありますが、身近でなにかの「底が抜けた」ことって、皆さんあるでしょうか。

私はたぶん、初めての経験。人間生きていると、いくつになっても「初めて」があるものなのですね。

すぐ捨てちゃおうと思ったのですが、けっこうおもしろい写真が撮れそうな気がしてきました。


でも、こんな底の抜けたグラスを持って、街をうろうろしていたら、怪しいですかね。
うーん。でももうちょっととっておこうかな…。

このグラス、実は私がロンドンに来た1995年から使っているものなので、過去16年にわたり、私と生活を共にしてきたものです。ちょっとしたセンチメンタル・バリュー。

とりあえず、普通に棚に戻しておいて、夫がこれで水を飲もうとして叫ぶところを見届けた方がいいような気もしてきました…。

22.1.12

2012年もよろしくお願いいたします。



年末年始、日本に里帰りしていました。
久しぶりの友人たちと集まったり、はじめて義妹の実家にお邪魔したり、出会いと再会に満ちた旅でした。

人のあたたかさに触れる機会がたくさんあり、改めて、自分は「生きている」のではなく、周りの人々と、それからさまざまな幸運な偶然のおかげで、「生かされている」んだなって、実感しました。

奢るべからず。

2012年、感謝の気持ちを忘れずに、ひとつひとつの時を大切にしながら、過ごしていけますように。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。


では、またまたパラパラまんが風に、今回の旅の写真をば…。よろしかったらおつきあいください。