9.8.11

ロンドンの暴動

日本でも大きく報道されているようですので、とりあえず「無事です」のご報告を……。

暴動のほうが大きくなって、ことの発端は置いてけぼりという感じなので、簡単に説明します。

8月4日(木)に北ロンドンのトッテナム・エリアで、29歳の黒人男性が警察官に射殺されたのがはじまり。
射殺された男性は、地元ではギャングとして有名な存在だったそうです。この事件に関して、実は詳しい事情がわからないままだったのですが、今日(8月9日)のタイムズ紙によると、「警察は彼のことをマークしていて、逮捕しようとしていた」「彼は銃を所有していた」「警察も事前情報で、彼が銃を所有していることは認識していたため、銃装していた」というのは事実のようです。

このタイムズ紙によると、複数いた警官のひとりが2発発砲、1発目は至近距離からの発砲で、これが致命傷になり、2発目は殺された男性の体を貫通し、別の警官が装備していたラジオコントロールに当たったそうで、実際のところ、殺された男性は発砲せず、警官が発砲した弾が別の警官に当たった、ということだったらしいです。

しかし、こんな詳細については、調査の結果、今日報道されたことで。

この事件の起きた2日後6日(土)になって、トッテナムの警察署に2000人だかの抗議集団が集結。その後、私の目には、そんな抗議とかそんなことはどうでもよい「尻馬乗りの大暴動」と「火事場泥棒」が、トッテナム、そのお隣のエンフィールド、ぱーんと飛び火して南ロンドンのブリクストン、それからもう、どこに飛ぶか分からない状態でランベス、ハックニー、イーリング、ペッカム、クラパム、クロイドン、カムデン、チョークファーム、さらにロンドンから遙か遠く離れたバーミンガム、リバプール、ブリストルと、もうなんでもあり。

彼らはTwitterで連絡を取り合って、「次はあそこだー」という感じで、わーっと集まって、家に火をつけたり、店を襲ってモノを盗み出してすぐに売り払ったり、さらには盗んだモノをTwitterやFBで自慢したり、「抗議の暴動」なんてものではなく、「退屈した若者の集団ゲーム」そのもの。

そのゲームの犠牲になって、家を焼かれてしまった人や巻き込まれてケガをした人などが、気の毒でならないです。

トッテナムに住むお友達に聞いたところによると、ふつうにカラの紙袋をもってお店に略奪に入って、バッグにものを入れ放題入れて、ふつうに歩き去る、という、「タダでお買い物」状態が勃発していたそうで。

なんというか、これをもって物わかりのよい、頭でっかちな大人たちが繰り広げる「社会が悪い」「政府が悪い」っていう議論は、実際のところナンセンスなんじゃないの、と私は思う次第です。

「警察の暴力で事態を押さえつけても、なにも解決しない」などという意見を見ると、自分の家が燃えてても、同じことが言えるのかなって、思ってしまう。住民の立場から言わせてもらうと、警察でも軍でも持てる限りの力をもって、はやく事態を収束してほしいと願うばかりです。

9 件のコメント:

  1. けんば~ん9/8/11 22:13

    ツイッターにコメント入れた後
    ブログの記事に気がつきました。
    ご無事で何よりです。

    つまり・・・
    騒ぎに混じってなんでもやっちゃえ~状態なのですね。
    こわい。恐ろしい。

    世界経済の不安定な情勢も原因だと
    NHKは解説していました。

    はやく事態が収拾して
    平和な生活に戻ることを祈っています。

    返信削除
  2. けんば~んさん~、こんにちは! コメントありがとうございます!

    今晩は、厳戒態勢のせいか、いまのところロンドンは大ごとにはなっていないよう。
    でもマンチェスターではお店に火がつけられたりしているみたい…。

    経済情勢とか、そんなのは言い訳だと思ってしまいます、私は。
    ケガをして血を流している人のリュックからモノを奪っていくような輩は、ほんとうにどうしようもない。経済情勢と彼らのモラルの間になにがあるのか、NHKに説明してもらいたいです。

    返信削除
  3. KYOちゃん、超~久しぶりのコメントです。
    で、いきなりですが、わたしもKYOちゃんに賛成です。
    どんな物事がどんな状態であっても、困っている人、弱っている人、傷ついている人に、悪いことをする人間はクズです。最低のクズです。

    日本は、自分ちの国の中で、たとえば東北の被災地で、
    盗みや暴力や強姦がわんさか発生しているのに、それを全く隠したままで、よく他の土地の、しかもちゃんと詳しくわかってもいない、調べてもいないことを、解説できるもんだと思います。
    まあ、こういうことはもちろん、日本だけに限らず、ここアメリカにもよくあることだけど……。

    とにもかくにも、KYOちゃんの無事がわかってホッとしてます。
    けど、あの、調子に乗ったフードのバカ者達は、いつどこに現れるかわからないから、
    よくよく気をつけてね!事態が収束するまでの間は。


    返信削除
  4. まうみさん、ご無沙汰してます!
    コメントどうもありがとうございます。

    本当にもう、なんというか情けないやら、悲しいやら、なんていっていいのか…。
    この騒ぎの終わりがどういうものになるのか、そこからイギリスがどうなっていくのか、なんかよく見えなくて不安もあります。

    今日はとうとう、死者が出てしまった。バーミンガムで自分の家やお店を守ろうとした若者が車にひき殺されたんです。どうしてしまったのだろう、イギリス。

    悔しいです…。

    返信削除
  5. to:KYO さん

     来年のオリンピック開催の
    華やかな話題の裏で、問題も
    あり・・・という
    なかなか一筋縄ではいかない
    記事を読み、心でうなって?おります。

    さて、George(じ・い さん(笑))の詳細を
    頂き有難うございました。 

     ここ数年 Londonに行くことが
    かなり少なくなり、新住所の情報も
    入らない状態で心配しておりました。
    ・・・安心しました!
                Nobi

    返信削除
  6. Nobiです。 
     お返事ありがとうございます。
    今年の誕生日でGさんは
    92歳くらい?でしょうか。

     ・・ところでKYOさんは社長さんなのですよNE ?

    実は私も数年前から、KYOさんのように
    生活していきたく・・・ あれこれ自分・歴の
    洗い出し?等をしているのですが、未だ
    うだうだしています。

    返信削除
  7. わぁ、Nobiさん、ありがとうございました。
    そうですね。確かちょっと前に91歳だか92歳だかのお誕生日会があったようですよ(すみません、ちょっとこの年齢の詳細がうろ覚えです)。

    私は、事情があって法人化したかったために、会社登録をしたので、名目上はカンパニー・ダイレクター(社長)ですけれども、まったくもって、フリーランス時代とあまり変わりません。

    もー、まったくダメダメな社長でございます…。お恥ずかしい。

    返信削除
  8. to KYOさん!

    ― え~~っっ、おたんじょうびかい ですかぁ~?
    KYOさんは参加をされなかったのですか?
    次回は是非!顔をだしてみたいです(でも
    私のことは、もー 忘れているかも?です。
    写真をもって行かねば(笑))。

    ここ数年の しょーもない 時間給生活のせいで
    London含めEuropeはご無沙汰です。

    “社長の日常”を参考書に一日も早く KYOさんの
    ようにEuropeと日本を行き来できるように!!
    がむばりますっっ。

    KYOさんの影響をうけ 私もこの夏からOtakuですが
    http://blog.livedoor.jp/jolllygoood/
    始めました。

    返信削除
  9. メリークリスマス〜☆

    お誕生日会、呼んでいただけるほど近い関係じゃないんですよー、私。

    あー、もう、私のブログなんて参考になりませんよっ、もう、申し訳ないです、そんな!!

    ブログのお知らせ、ありがとうございます。のぞかせていただきますねっ。

    返信削除

お気軽にコメントをお残しください。

Please feel free to leave your comment.